ゴールから発想する逆算式スケジュールとは?

ゴールから発想する逆算式スケジュールとは?

超合理的な学習計画術を大公開!

医学部受験は一筋縄では行きません。アベレージの難易度が高い上に、大学ごとに入試問題の出題傾向は個性的です。医学部ならどこでもいい、というような考え方では合格するのはなかなか難しいといえるでしょう。そこで、漫然とした勉強に陥ったり、各大学の過去問に振り回されたりしないよう、学習計画が重要になってきます。今回は合格をイメージした逆算式の学習計画づくりの方法をご紹介します。

ゴールとの距離を縮めていく方法を考える

まずは、第1志望の直近の過去問を解いたうえで、合格最低点と現段階での自分の点数との差がどれくらいあるのかを確認してください。次に、そのギャップを埋めるための具体的な方法を学習計画として書き出していきます。

例えば、1月の試験当日から逆算して、直前期や冬期には予想問題で実力を完成させるためには、後期に応用問題や過去問の演習を通して実践的なレベルまで実力を引き上げなければならず、そこでの特訓に耐え得るには、夏期までに前期の基礎内容をしっかり身につけておく必要がある。だとすれば、前期は基礎内容を正確かつ緻密に理解することに集中しなくてはいけない。ということは、まず春期に全科目の概要を見渡し、全体の大きな流れを体系的に理解することからスタートすればよい…といったように考えます。このように、「どの時点で」「なにが必要」という目標が見えてくれば、「今現在」から取り組むべきことが自ずと理解できるはずです。

週間スケジュールを緻密に立てる

おおまかに時期ごとの到達目標が決まったら、年間のスケジュールに加えて1週間単位のスケジュールを作りましょう。長期的な計画の中には必ず短期的な目標設定が欠かせません。1週間ごとの計画をつくり、月曜日から日曜日まで、配点の高い科目や苦手科目を優先して、どこで何をどれだけ勉強するのか、バランスよく学習時間を割り当てていきます。基本的には、学校や予備校の授業のペースに合わせた予習と復習で問題ありません。自分の体力や集中力も考慮して、無理に詰め込まず週末に調整日を設けたうえで、毎日全科目に少しずつ手をつけるようにしましょう。

 

ただ、計画というのは、立てた当初はなかなか予定通りには進まないものです。自分の処理できる時間も把握しきれていませんから当然です。ですから、一般的な合格者のモデルケースをベースにしたうえで、自分の適性に合うように、少しずつ学習計画を軌道修正しながら勉強を進めていきます。段取りは8分までにして、残りは走りながら調整していきましょう。

週間学習計画表
年間学習計画表

目標を設定し、達成状況をチェックする

目標設定のポイントは、

①目標が明確かつ具体的であること
②繰り返す回数や制限時間などで成果が計測できること
③現実的に達成可能な範囲内であること
④合格という目標から逸れていないこと
⑤期限を区切ること

です。小さな達成感を積み重ねることで、モチベーションや自信が維持され、また次の目標を達成しようと張り切るようになります。やればできる、もっとできる、と念じることで、顔つきが変わり、さらにパワーがみなぎるようになるのです。

「焦らず着実に」が勝利のカギ

最後に、毎週の目標を達成できたか、できなかった場合は週末を利用してリカバリーできたか、そうした確認作業も忘れずに行っ てください。先生や医大生などにチェックしてもらうのも良いでしょう。気分で勉強すると、どうしても好きな科目に偏ったり、勉強する日としない日とでムラがでてきます。ですから、自分の気分を縛るために学習計画を意識しながら、焦らず着実に勉強を進めましょう。

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