インタビュー

志望校合格のためには学習計画が不可欠

今回は、現役大学生チューターの杉本さんに、学習計画を立てることの意義について伺いました。

学習計画は志望校合格に直結している

学習計画を立てる意義、それは、簡単に言えば、「学習計画を立てるというのは、志望校に合格するために最も大切なことだから」です。志望校に受かるためには、ただ漠然と勉強すれば良いというわけではありません。限られた時間の中で、自分の志望校で出題される問題を解けるようになるための勉強をする必要があるのです。逆に言えば、そのために必要な分だけの勉強ができればよい、とも言えます。

今年担当している生徒で、こんなことを相談してきた生徒がいました。「先生、英語の会話表現が全然わからないんです。だから、会話表現が出来るようになるにはどうしたらいいか教えてください!」自分の苦手を自覚して、それを克服しようとするなんて偉いですよね。でも、この生徒の志望校は、直近の6年間で会話表現の問題が出題されたことは1度もないんです。そんな状況で、この生徒は苦手な会話表現に時間を割く必要があるでしょうか?この場合、わざわざ苦手克服をする必要なんてないですよね。この生徒は相手を知らなかったが為に、危うく不要な勉強をするところだったんです。こういうときに役に立つのが「学習計画」なんです。

志望校に合格するために、その大学で出題されている問題・単元を良く分析し、そのためにはいつ頃までにどういうレベルに達していればいいのかを逆算する。それが「学習計画を立てる」ということであり、志望校に合格するために何よりも大切なことなんだと僕は思っています。

まずは過去問分析から始めよう

本当のことを言えば、学習計画の立て方は人それぞれ違いますから、一概には言えません。ですが、最初にやるべきことは共通してあると思いますので、そのことについて述べてみたいと思います。

学習計画を立てる上で一番初めにやらなければならないのは過去問分析です。自分が行きたい大学の入試科目は何なのか、配点比率はどうなっているのかを調べます。入試科目で言えば、理科が2科目の大学もあれば、1科目だけで受けられる大学もあります。配点比率で言えば、英語の配点がやたら高いところもあれば、英語・数学に対する理科の配点が低い大学もあります。国公立大学であればセンター試験と二次試験の配点比率も気になるところです。このあたりは大学によって全く異なるので、受験予定の大学については全て調べあげ、書き出し、まとめることが大切です。そのうえで、例えばセンター試験と二次試験の配点比率でセンター試験の方が高ければ、学校の教科書の確実な理解と教科書レベルの問題演習を長期にわたって行う必要が出てきます。センター試験対策を中心とした学習計画を立てることとなるでしょう。

高1・2生であればひとまずここまでやれば十分です。ですが、高3生・高卒生となると、さらに細かく計画を立てなければなりません。受験予定校で頻出の単元は何なのか、逆に、ほとんど出題されたことのない単元は何なのかを調べ上げ、まとめます。自分の現況を踏まえて、どの科目・単元をいつの時期までに完成させるのか考えます。そうすることで、より効率的な学習を進めることができるのです。

分析なくして医学部合格はないと言っても過言ではない

医学部受験について言えば、ある程度出題傾向が固まっていますから分析がしやすく、その分学習計画も立てやすいと思います。逆に言えば、綿密な分析なくしては合格できないとも言えますね。

ここが大学入試の面白いところなのですが、東京大学の入試問題が解けるからといって、京都大学に絶対に合格できる、というわけではありません。A大学の入試問題は解けても、同じ偏差値のB大学の入試問題には歯が立たない、なんてことも多いのです。それだけ入試問題には特徴があるということです。

だからこそ、目指す大学の分析をして、その出題傾向から1年間をどう使えばいいかを考えます。それを元に、3ヶ月単位ではこう、1ヶ月単位ではこう、目先の1週間単位ではこう、というように、綿密な計画を組み立てていく必要があるんです。

僕が実際に受験をしたときを例に挙げて説明すると、僕の場合、まずは国立大学の志望校選びから始めました。センター試験である程度点数が取れるタイプだったので、配点比率でセンター試験の配点が高い大学をいくつか選び、そこから二次試験の内容を比較しました。

ここからの絞り込みは、自分にとって有利な大学かどうか、というのが焦点になります。僕の場合は、数学は標準レベルの問題までなら対応できるので数学の難易度がそこまで高くない大学、英語の長文は得意なので長文がよく出題される大学、といったように、自分の得意や苦手を考えながら自分に有利な大学を絞り込んでいき志望校を決めました。

志望校が一つ決まれば、あとは併願校として私立大学を検討します。まずはセンター試験利用ができる大学を探し、次に私立でも数学の難易度が低めで英語長文が出やすい学校を選べばいいので比較的すぐに決めることができました。

このように分析しながら志望校を選べば、自ずと自分が学習すべきポイントが分かってきます。この場合なら、センター試験でしっかり得点する、数学の標準問題を完璧に解けるようになる、などがそうですね。ここまでくれば、それを目標に具体的な学習計画を作っていけばいいのです。

医学部を目指す女子へのアドバイス

医学部を目指す女子にとって、東京女子医大の存在は大きいのではないでしょうか。倍率も比較的低めなので、ぜひ受験を検討してみてほしいと思います。東京女子医大があるということは、いわば女子の強みです。女子にしか受験できない大学ですから、受験勉強の際にも一つの軸にできると思います。例えば、成績がそこまで高くなくても東京女子医のレベルや出題傾向を軸にして、照準を絞った勉強をしておけば、似た出題傾向の大学へ志望校を切り替えることもしやすいと思います。男子にはない、女子だけの強みも活かしながら、受験に挑んでほしいですね。