女子のポイント

やるしかない!数学でお悩みの女子受験生へのアドバイス

女子にとっての数学のワナ

まず、数学が苦手だ、と言っている生徒は「どこまでは理解できていて、どの部分が不明瞭なのか。どの解説が自分の中で消化できていないのか」という自分の中にある理解度を把握していないことが多く、その状態で「証明や使える条件などを気にせずにとりあえず定理や公式を覚えるだけ覚えました。基本問題は解けるようになったのですが、なぜこうすると問題が解けるのかはよくわかりません」という流れに乗ってしまうと非常に危険です。

 

このときに使っている定理や公式は本当の意味での自分の知識ではありません。借り物の知識です。借り物だからそれを使った自分の解答に自信を持てなかったり、見慣れないタイプの問題に出会ったとき、その公式を使っていいのか、どう使えばいいのかがわからなくなるのです。

そうだ、教科書から始めよう!

では、自分の理解度を把握し、定理や公式を自分のものにするにはどうすればよいのか。まずは教科書を読んでみてください。問題集ではありません。参考書もいいですが定理や公式の説明が省かれていないものにしてください。

 

「教科書なんて簡単なもので……」と思う人も多いようですが前述したように理解度を把握するために行う作業なので、初見の難しい参考書では逆によくありません。難しい参考書は教科書を完璧にこなしてからでいいですし、それ以前に教科書は言うほど簡単ではありません。

 

また、教科書を読み直す際には必ず用語や定義の説明を読み飛ばさずに熟読すること。公式は(ごく一部を除いて)自分で証明できるようにしましょう。公式の証明の流れが入試問題の解法に組み込まれていることは多々あります。例題は解答例を見ずに解き、解けても解けなくても解答例をチェックしてください。解けなかった場合はその後「解答は見ずに」もう一度解きましょう。もし、このとき解法に詰まった個所があったら、そこが「自分がわかっていなかったところ」です。

 

このような流れで一度でも教科書の読み直しをすればごちゃごちゃだった知識が整理され、視界がクリアになります。また、教科書を読んで少し粘ってもわからない個所があったらそれはそれでいいのです。そのときは私たちに質問をしてください。喜んで解説します。

 

この教科書の読み直しはその後の勉強の効率も上がります。同じ授業でも読み直しをする前と後では別物に感じることがあるくらいです。しかし、落ち着いて教科書をしっかりやり直す、という作業ができる時期は限られています。夏や秋は別にやるべき事があるので、できれば春のうち、どんなに遅くとも6月中には終わらせておくとよいでしょう。

問題集も忘れずに!

それと並行して、ちゃんとした標準的な問題集を1冊仕上げてください。とりあえず解きました、ではなく解法の流れを意識して解きましょう。難易度の高い問題集である必要はありません。できればキッチリ3周。すでに1周したことのある問題集なら2周でいいと思います。毎日最低2~3時間は数学に使うつもりで取り組んでみてください。丸一日を使って一気に、ではなく毎日コツコツと進めましょう。

 

「やった事のあるパターン問題を悩みながら解きました。時間は多少かかったけれどちゃんと正解できました」高校1~2年生ならそれで十分ですし、問題集1~2週目なら解法を理解しているかどうかチェックしながら進めることになるので時間がかかっても仕方ありません。

 

しかし、最終的にはこれでは足りないのです。標準的な問題、パターン問題ならば見た瞬間に解法の流れがわかる。解いていくうちに次に何が起きるのか予測がついた上で解き進められる。これが医学部の数学で合格ラインを取るのに必要最低限なスキルだと思ってください。

 

そしてこれが応用問題を解く上でも強力な武器になります。「習うより慣れろ」という言葉がありますがそれと似たようなもので、集中的に数学に触れ、標準問題に慣れることで応用問題と対峙した際に余裕が生まれます。「何がわかれば、どう考えれば、いつもの解法パターンにもっていけるのか」「この問題の条件だと、最終的にどんな解法の流れになりそうか」そういった思考ができるようになります。

 

また、標準レベルまでがしっかり固まってさえすれば、発展レベルの話も頭に入ってきやすくなるので、授業で扱われる難しい問題の「本当のポイント」がぼやけず、明瞭に見えてくるはずです。

発展レベルへの旅立ち

その上で思考力を問われるタイプの問題(授業で配られる発展問題や入試問題など)をじっくりと考える練習をしましょう。これは問題集を大体2周したら問題集と平行してやってみてください。ただ、最初は毎日のようにやる必要はありません。1週間に2~3問程度でいいと思います。

 

ここで大切なのはどんなにわからなくても最低15~20分程度は何も見ずに自力で考える、ということです(問題集の方はある程度考えて全然わからなかったらさっさと解法を見て構いません)。始めのうちは「全然わからないのに考えるのは時間の無駄だな」と思ってしまうかもしれませんが、この「自分で考える時間」というのが必要なことなのです。

まとめ

そろそろ話を終えましょう。入試問題を解くためには、まず基礎を固めて数学に慣れてください。パターン問題は覚えるだけでなく、理解することを意識しましょう。そのうえで解法の方針を探す、方針が間違っていそうなら戻って新たに立て直す、という練習をしてみましょう。

 

しかし、その練習を市販の問題集などを使い独学で行う、というのは無茶な話ですし、一人でやるのはもったいない事です。わからなかったところが理解できたり、難問にチャレンジした後は、ぜひ先生に話を聞いてもらいましょう。解法に対する質問だけでなく、自分はどう考えたのか、この考えではだめなのか、等々いろいろと語り合ってください。難問について先生と語り合う、というのは数少ない数学上達への近道です。