特集

解説!医学部受験の基礎知識

インタビュー

知っておきたい!医学部入試のテクニック

この記事は、医学部に合格したメディカルフォレスト卒業生の保護者の方のインタビューをもとに構成しています。

少しでもチャンスを増やす、医学部出願の際のテクニック

医学部を受験されるご家庭が最も悩まれるのは、併願校の出願についてではないでしょうか。医学部の数は限られていますし、1月半ばからの3月頭までという短い期間の中で多くの試験が行われますから、当然試験日が重なるということも発生してきます。特に、同じくらいの志望度の医学部の2次試験日が被ってしまう、という場合もよくあるようです。

 

是非行きたい!という学校の試験日が重なってしまった場合、どちらかを諦めるしかないという場合もありますが、両方の試験を受けるための可能性を少しでも増やすために、私が行った方法についてお教えします。

 

都内で試験が行われるA大学とB大学。この2校の2次試験日が被っていることは、出願前から分かっていました。しかし、受験生の娘とどちらを受けるかを考えたときに、やはりどちらも受験したい、という話になりました。そこで詳しく調べたところ、

試験科目 試験集合時間
A大学 小論文90分 朝9時
B大学 面接45分 受験番号順のグループ
随時集合

ということがわかったのです。ということは、B大学の試験順序があとのほうであれば、午前中にA大学の試験を受け、午後からB大学の試験を受けることができるかもしれません。そこで、A大学はできるだけ早く出願し、B大学はできるだけ最後の方になるように出願しました。

 

早い受験番号になるためには

 

・募集開始日の前日に出願書類を投函する。
・可能であれば、開始日当日の朝に、その大学の市区町村を担当している郵便局の窓口から出す。

 

という方法があります。投函後は郵便物の追跡問い合わせをして、確実に届いたかどうかの確認をしておくといいでしょう。

 

遅い受験番号になるためには

 

・募集締め切り日の前日に出願書類を投函する。
・可能であれば、募集締め切り日にその大学の入試課に出願書類を持参する。

 

という方法があります。締め切りを過ぎてしまっては大変ですから、必着か、当日消印有効かもしっかり調べてください。直接持参ができる大学もありますから、そういった大学であれば直接提出するのが確実ですね。

 

試験番号については、大学ごとにいろいろな方法があるようですし、年度によって試験方法や試験日が異なる場合もあります。はっきり言って運頼みの方法ですし、確実とは言えません。しかし、少しでも合格の可能性を増やしたい、という方はこんな方法も知っておくと良いかもしれません。

力を発揮できるように!試験の時の習慣づけ

緊張しがちという方は、模試の段階から、試験のたびに習慣をつくることをおすすめします。例えば我が家でやっていたのは、試験の時に持っていくセットをつくるということです。

 

我が家の場合は、

 

・さくさくぱんだ(桜「咲く」ようにという思いを込めて)
・チョコレートや飴数個
・水筒に入れた眠気覚ましのコーヒー
・お守り

 

を一つの袋にまとめて、試験の時にはいつもそのセットを持っていくようにしていました。

 

お腹が空いたり、眠くなったりした時のためという役割はもちろんですが、娘いわく、「そのセットがあることでいつも同じテンションで試験に向かうことができるようになった」そうです。プロスポーツ選手やトップアスリートなどがよくやっている「験担ぎ」や「イメージトレーニング」のように、試験に臨む前に、常に何か決まった行動を取り入れ習慣づけをすると、気分を上げたり、緊張を緩和したりといった効果が望めますから、本番前だけでなく、普段の試験から試してみるといいのではないでしょうか。

 

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医学部入試の裏ワザ!?受験生の娘から聞いたこんな体験

あとは、実際に娘から聞いた話ですが、例えば女子医科大学だと、受験番号が早い方であれば、大きな会場での試験だけれど、遅い方の番号であれば、比較的小さな会場での試験になるそうです。娘は遅い方の番号だったので小さな会場だったそうなのですが、そちらの方がトイレが混雑しておらずよかった、と言っていました。ちょっとしたことですが、気にされる方は参考になさってください。

 

また、2次試験に面接がある東京医科大学の場合は、受験番号が早かったため試験の順番も早く、待ち時間が長くなくてよかったわ、とも言っていました。これは人によるかもしれませんが、緊張しがちな方は特に、あまり長く緊張状態で待ち時間があると、試験までに疲れ果ててしまう、ということもあるかと思います。そんな方は早めに出願し、受験番号を早い方に、ゆっくり時間に余裕を持って、気構えをしたい方は遅めに出願して受験番号を遅い方に、というようにしてみてもいいかもしれませんね。

 

こんなふうに、学校ごとにいろいろな試験の方法がありますから、出願前にはぜひ先輩受験生や合格者の方、その保護者の方などにお話を聞いてみてはいかがでしょうか。あとで「ああしておけばよかった」と思うことのないよう、事前に準備できることは、できる限り入念にやっておくことをおすすめします。

 

また、こういった準備や情報収集をするのは、受験勉強で忙しい受験生にはなかなか難しいことです。保護者の方が代わりに調べてあげたり、学校の先生、予備校の先生に質問するなどして、できるだけ協力してあげてほしいと思います。医学部受験はとにかくお金も、気力もかかるものですが、それを覚悟して、受験に挑戦されていることと思います。苦労した分、合格の喜びもひとしおです。ぜひ、桜咲く春を迎えられるようお祈りしております。

大学情報

偏差値・学費・地域枠…医学部志望校の選び方

国公立医学部はセンター試験9割以上が必須

これから医学部を目指す方は、まず、志望校を決める必要があります。「医学部は学費と偏差値が反比例している」と言われるように、偏差値の高い医学部ほど学費も比較的リーズナブルです。そのせいか、ほとんどの受験生はまず国公立をはじめとしたハイレベルな大学を検討します。そのため、国公立の医学部は非常に競争率が高く、狭き門となっていることをまずは知る必要があるでしょう。

 

国公立の医学部を目指す場合、東京大学や京都大学、東京医科歯科大学といった最難関レベルの医学部の偏差値は70代前半です。こういった大学の場合、センター試験の必要科目でコンスタントに9割以上の得点をキープするのは当たり前、さらに本質的な思考力が問われる個別試験に対応する能力が必要になります。大手予備校のトップクラスに所属し、そのなかでもトップ層に位置している受験生が合格するイメージです。まさにアナザーワールドですね。

 

地方大学の医学部の場合、偏差値は60代後半くらいになります。これらの大学も、センター試験では9割以上の得点が望ましく、あとは地元の地域医療にどれだけ貢献する気持ちがあるかが小論文や面接などで問われます。地方大学では地域枠という出身者を限定した枠が用意されている場合もありますが、基本的にはハイレベル・高競争率なことに変わりはありません。実際、4浪以上の受験者が合格者全体の2割程度を占めるところもあるようです。

最難関私立医学部は国公立大学レベルを意識して

では、私立大学についてを見てみましょう。私立大学の偏差値が低かった時代は過ぎ去り、今や滑り止めがないと言われるほど、どの大学も偏差値は上昇しています。試験に必要な科目が少ない分、得点も非常に僅差での戦いになると心得てください。

 

私立医学部 入試偏差値の変化

 

そんな中でも、慶應義塾大学や東京慈恵会医科大学といった最難関レベルでは、難関国公立大学と同じレベルの学力が必要です。入試問題では本質的な思考力や応用力が問われますし、そもそも受験者層に難関国公立大学の受験者が多くいます。たとえば、東京大学を目指しながら、押さえとして東京慈恵会医科大学を狙うというタイプです。万が一、彼らが難関国公立大学に合格できなかった場合、最低でも難関私立大学は合格する、という傾向がありますので、最難関レベルを目指す私立専願者は彼らと対等に戦う心構えが必要です。

私立医学部は事務処理能力と過去問研究がカギ

次に、順天堂大学や昭和大学、東京医科大学、東邦大学といった難関レベルでは、大量の基本的な問題をケアレスミスなく解いて高得点できる事務処理能力が求められます。さらに、地方の大学の場合、問題の出題傾向やマーク・記述といった出題形式が大学によってかなり異なるので、過去問研究が欠かせません。とくに数学は、毎年のように特定の分野が出題されるなど、大学によって出題分野にバラつきがあります。極端に言えば、仮に10校受験する場合、10校それぞれに合わせた過去問対策をしなければならないので、ある程度志望校を絞る必要があるのです。したがって、問題の難易度は高くないものの、自分との相性を見極めて志望校選びをすることが非常に重要になってきます。

自分の学力の伸びしろを見極め、射程距離にある大学を選ぼう

このように、自分の学力が伸びる可能性を見極めながら、1年で狙えそうな射程距離にある大学を選べるか否かが、医学部合格のカギを握ります。逆に言えば、こうした現実を知らずに漠然と勉強していても、せっかく実力はあるのになかなか受からないという結果になりかねません。大学のブランドや個人的な思い入れが強すぎて、何年も浪人し、挙句の果てにどこにも受からず心身ともに疲れ果ててしまうことのないように気をつけましょう。

 

医師国家試験の合格率は、現在どの大学でも8割を超えており、大きな差はありません。また、6年の修学期間を終え、年間の卒後臨床研修を終えて、実際に医師として第一線で働く際の年齢のことなどを考えれば、できるだけ早く医学部に入学し、医師になるための勉学に邁進するべきであるでしょう。そのためにも、志望校は自分のこだわりと学力のバランスを考え、慎重に選ぶべきだといえます。

インタビュー

医学部合格のために絶対に必要な3つのポイント

本当に医学部に行きたいのか、まずは自問自答しよう

メディカルフォレストの合格者は、前年大手予備校に通いながらどこにも1次すら合格しなかったのに、翌年ひとりで多くの大学に合格を果たした人がほとんどです。ただ、簡単にこのような大逆転の結果を出せたわけではありません。現実の厳しさを知っていただくために、本当に医学部に進学したいのか自問自答してみてください。

 

ではなぜ、そもそもこのような結果を出せるのか。合格者と不合格者には歴然とした違いがあるのです。端的に言ってしまえば、次の3点に集約されます。

 

・今の時点でどれくらいの学力があるのか。(技)
・本人はどういう性格をしているのか。(心)
・年間休まず出席し続けるだけの体力があるか。(体

 

たとえば、とにかく数学が嫌いで放置してきたとか、化学で使う単位計算ができないとか、英単語や文法など覚えるのが面倒くさいとか。つまり、日々の学習の習慣がほとんどなく、現実から逃げてきた人にとって、どこの予備校に通おうとも、1年で医学部に合格できると考えるのはあまり現実的ではありません。最低でも2年はかかると思われます。高校生の皆さんは、高1から受験勉強に少しずつ取り掛かることをお勧めします。

 

最近、不景気のせいか、はたま た医師不足を喧伝するマスコミ報道の影響か、医師をめざして医学部受験をする人が増えています。その結果、志願者数や入試の倍率が年々上昇しています。どこの大学も偏差値60を超え、滑り止めがないという現象が起きています。こういう状況下では、医学部ならどこでもいいから受かりたい、などという安直な動機では膨大な勉強量に心が折れてしまい、途中で脱落するでしょう。確実に合格を狙うには、自分の現状を客観的に分析したうえで自分の立場を謙虚にわきまえ、志望大学を5校ほどに絞り、志望大学と自分の現状とのギャップを埋めるために必要な勉強量を毎日コツコツとこなす必要があります。

 

そのために、メディカルフォレストでは、生徒の学習計画を毎週チェックしながら、自習の状況をこまめに管理しています。また、3週ごとに授業の理解度を測るテストを実施し、理解できないところは個別指導でしっかりフォローします。途中で脱落しないように、担当講師と綿密に連絡をとりながら、一人ひとりをきめ細 かくサポートしています。

 

医学部合格者には「適性」がある

本人の性格がひねくれていたり、我が強すぎたり、飽きっぽくて休みがちだったり、甘い考えしかもてなかったり、自分ができないことをまわりのせいにしたり、そういう性格の人はそもそも熾烈な医学部受験では勝ち抜けません。素直に貪欲に、粘り強く知識や思考を吸収しようとする姿勢がとても大切です。とにかく結果が出るまではむやみに不平不満を言わず、黙々と努力しようとする謙虚さや我慢強さが求められます。

 

メディカルフォレストでは、生徒の性格に合わせて指導のやり方を変えています。厳しく管理しながら指導したほうが伸びる人、あるいは、優しく寄り添いながらサポートしたほうが伸びる人、それぞれです。女子の場合、先生との相性も重要ですので、生徒も講師もお互いにストレスに感じないようなマッチングを行っています。

 

さらに、すべての基盤となる体力がなければ、苛酷な受験生活を乗り越えることはできません。医師という仕事は当然ですが、医学部の授業もかなりハードです。高校時代に欠席日数が多いとその時点で、医師としての資質が問われてしまいます。バランスのよい食事を摂り、安定感のある学習態度を可能にするだけの体力を身につけることが不可欠です。

 

メディカルフォレストでは、普段からヨガやストレッチなど、気分転換に体を動かすように、トレーナーを招いてレッスンを開いています。また、校舎の周辺は閑静な住宅地であったり、緑豊かな神社もありますので、勉強の合間に散歩することも奨励しています。

 

保護者の方には、ぜひ近年の医学部受験の実態、とりわけ私立医学部受験の異常事態をご理解いただき、本気の覚悟でお子様の受験生活を温かく見守っていただければと存じます。一番大変なのはお子様です。保護者の方にとってみれば、見ているだけで胸がつまるような時期かもしれません。思わぬ一言を言ってしまうか もしれません。しかし、ぐっと言葉を飲み込んで前向きな言葉をかけてあげてください。

 

もちろん、予備校自体に合格者を輩出する教育システムや講師・ケアスタッフが揃っていることは論を待つまでもありません。私たちは、毎年最新入試に対応したカリキュラム編成や講師・スタッフの必要に応じた入れ替え、保護者の方との信頼関係の育成、緻密な情報収集、過ごしやすい学習環境の整備、不審者や情報漏洩、地震などに対するセキュリティ対策など、プロとしての責務を果たすべく、至らないところは速やかに修正し、真摯に努力を積み重ねる日々です。

 

要するに、いわば車の両輪の前向きな姿勢が揃ってはじめて、車は順調に走り出すのです。生徒、保護者、予備校が一丸となって取り組む必要があります。

自分の認識の甘さに気づいてからが本当のスタート!

最後に、もっとも大事なことは、自分の認識の甘さにいつ気づくか、です。予備校を変えても、参考書を変えても、何回受験しても、自分自身が目覚め、本気にならないと結果は出ません。そして結果が出れば、それが自信となりさらに次の目標へとステップアップしていきます。そのステージには、自分と同じく努力して 結果を残した人たちが集まっていて、人脈もより満ちたものへと変わっていきます。ダイヤモンドはダイヤモンドでしか磨かれないように、人間も人間によってしか磨かれません。誰と付き合うか、どういう環境に自分の身を置くかによって、人生は変わっていきます。

 

一生を左右しかねない、人生選択の岐路に立っているいま、ぜひ高い志をもって、よりよい仲間とともに、必死に学び続けてほしいものです。奇跡は誰かが起こしてくれるものではありません。自分の意志で起こすものなのです。メディカルフォレストでは、このような自律性を育みながら、ひとりでも多くの合格者を輩出することを本気で考え、日々指導にあたっております。

大学情報

意外と知らない?医学部基礎知識

医学部受験前に知りたい費用のこと

医学部にいくということは、イコール医師を志すといういことです。ですから、軽い気持ちで「医学部に行きたい」という方は少ないかと思います。ですが、入試のことだけでなく、入学後の就学年数や学費のこと、医師になるための、医師になったあとのこ となどはどのくらいご存知でしょうか。「医学部を受験するには覚悟が必要」とはよくいわれることですが、その具体的な理由についてご説明していきたいと思 います。

 

一般的に「医師の給料は高い」「医師になるには莫大な学費が掛かる」といわれています。では実際に、医師になるためにはどの位の学費が必要なのでしょうか。

 

まずは学費です。国公立大学と私立大学では、同じ医学部でも金額に大きな差があります。文部科学省の教育費調査によれば、医学部を6年で卒業した場合、両者の学費(授業料他、各種費用を含む)は、国公立大学では平均で約350万円なのに対し、私立大だと約3300万円にもなります。私立大学の中でも、学費の 格差はありますが、概ね2000万円以上はかかるのが一般的です。

 

しかし、成績優秀な学生に対して、学費を一部免除したり、無利息で貸与す るような「奨学金制度」を設けている大学も少なくありません。自治医科大学や防衛医科大学には学費貸与(給付)制度がありますし、2016年4月から新た に医学部が新設される東北医科薬科大学の卒業後に特定の地域で医師として勤務することを条件に1100万〜3000万円の修学金を受けられる制度も設けられています。学費負担について様々な施策を行っていますから一度調べてみるのも良いでしょう。

 

もっと言えば、医師不足に悩む地方の国公立大学が、地元の学生に限定した推薦入試や地元学生に限定した奨学金制度を設けている場合もあります。まずは地元にあるの医学部について入念なリサーチをしてみることをお勧めします。

医師国家試験に合格すれば、何科の医師にでもなれる

将来、日本国内で医師として働くためには、大前提として国内の大学の医学部で医学を学び、そこを卒業しなければなりません。

 

意外かもしれませんが、医学部在学中には自分の専門とする分野を決めてしまわず、全ての分野の医学をひと通り学びます。そしてある程度希望を絞り込んで専攻を決め、その分野で研修医として働きながら自分の適性を判断した後、最終的に診療科を決めることになります。

 

1,医学部受験に合格する
2,医学部(全6年制)を卒業する
3,医師国家試験に合格する
4,卒後臨床研修(2年間)を全うする
5,自分の専門とする診療科を決める

6,正式な医師となる

 

ここまできて、ようやく一人前の医者と認められるのです。現役で医学部に合格し、そのままストレートに進学したとしても、1人前と言われるまでに8年間かかるということになります。

最短でも8年!1人前の医師になるまで道のり

日本の医学部の修業年限は6年間ですから、この間に医学に関するあらゆる分野の勉強をすることになります。1、2年次には一般教養科目や外国語、並行して、 基礎医学や臨床医学など医学全般にかかわる学問を学びます。3、4年次には人体の解剖実習などを含む臨床医学を学び、5、6年次では実際に病院での医療に 携わりながらの実習が中心となります。

 

医学部は国公立・私立を問わず、概ね同様のカリキュラムを学びます。また、5年次からの実習前には、 全国共通の共用試験の受験が義務づけられており、この試験に合格しなくては実習に参加することができません。この共用試験が、実際の医療の現場に出るため の最初の試練ともいえます。そしてこの実習を経験したことで、医師となることへの意欲がより増した、と振り返る医学部学生は大変多いようです。

 

5年次から6年次にかけては、大学の卒業試験や医師国家試験の勉強も控えているため、実習に勉強にと非常にハードな日々が続きます。それを乗り切るためと考えると、医学部受験の段階から体力の大切さが強調されるのも頷けますね。

 

見事卒業試験、国家試験を合格した後は、2年間の卒後臨床研修に入ります。ここで、ようやく自分の診療科を決めることになるのです。

 

診療科別男女別-医師割合

 

ちなみに平成24年時点の調査では、皮膚科、眼科、小児科などは女性医師の割合が高く、外科、整形外科、泌尿器科などは比較的割合が低くなっています。しか し、将来的にはどの科でも女性医師の割合は少しずつ上昇していくことでしょう。受験生の皆さんからすると、最終的な決断するのはずっと先になるかも知れませんが、逆にいえば、どの科にもなれるということを念頭に、将来のビジョンを描いてみても良いですね。

インタビュー

絶対医師になりたい!という思いがあれば、周囲もきっと助けてくれる

この記事は、医学部に合格したメディカルフォレスト卒業生の保護者の方のインタビューをもとに構成しています。

子供2人の医学部進学、その道のりは平坦ではなかった

私には2人の子供がおり、2人とも医学部に通っています。こう言うと、「すごいですね」「裕福ですね」なんておっしゃる方もおられますが、実際には夫婦とも働いてはいますが特別な家庭ではありません。ただ、親戚に医師をしている者がいましたから、医師という職業は比較的身近なものでした。後から聞くと、子供達にとって「医師になりたい」という思いは昔からあったようです。

 

上の子に関しては、高校時代、研究職か、医師かというところで将来に迷っていた時期がありました。私や主人からすれば、将来のことも考えると医学部に進んでほしい、という思いがありましたが、結局は本人のやる気次第だと思い、どちらに進むかは子供自身に決めさせることにしました。結果、「私はやっぱり医師になりたい」ということでしたから、医学部を受験することになりました。

 

しかし、医学部に合格するまでは長い道のりでした。現役で受験した1年目、浪人した2年目はどちらも補欠合格までしかもらうことができなかったんです。その理由は、子供自身の行きたい大学と、学力とのギャップでした。大学名にこだわって、志望校のレベルを下げることができなかったため、頑張って勉強しても合格できないという結果になってしまったのだと思います。周囲からすれば、もっと学力に見合った大学や、得意科目で勝負できる大学を選べばよいとアドバイスをするのですが、本人はそのギャップになかなか気づくことができないのですね。その話をすると何度も口論になりました。

 

結局、一旦は薬学部に入学し、いわゆる仮面浪人という形でもう1年チャレンジすることになりました。メディカルフォレストと出会ったのもその頃です。今思えば、そこでようやく意識が変わったのかなと思います。現状の学力を客観的に見ることができるようになり、「なにがなんでも合格する、医師になる!」という言葉が出るようになりました。もともと英語に少し苦手意識があったようなのですが、「英語ならば、時間をかければ必ず点数が伸びる」ということを教えていただき、英語に注力した勉強のスタイルに変えました。また、英語の成績が伸びたことで学力バランスにあった大学に志望校を変更し、確実に合格を勝ち取るという強い気持ちで受験に臨んだようです。結果としてはその年に見事合格を頂き、医学部に進学することができました。

 

下の子は現役で合格をいただくことができたのですが、そもそも医学部に進学させる予定ではなかったので、「医学部に行きたい」と言われた時には驚きました。みなさんご存知のこととは思いますが、医学部進学にはかなりの費用がかかりますから、保護者側の気構えも必要です。上の子1人だけなら…と思って家計のことも考えていたものですから少しだけ逡巡はありましたが、やはり子供自身がやりたいことを見つけたのだから、と、応援することにしました。

医学部受験の費用についてのあれこれ

これを読んでくださる受験生ご本人へ、また、保護者の方へお伝えしたいのは、「お金のことは合格できればどうにかなる」ということです。こう言い切ってしまうとどういうこと?と思われるかもしれませんが、正直言ってこの言葉の通りです。

 

まず、保護者の方へは、お子さまが医学部に行きたい、医師になりたいと強く決意した時に、是非それを応援してあげてほしいと思います。今の時代、よい大学へ進学し、大手企業へ就職されたとしても、やりたいことと違うと思い悩んだり、生きがいや充実感を得られないといった方はたくさんいます。その点、医師というのは大変な職業である一方、生涯をかけてやり抜くだけの甲斐のある職業だと思うのです。大変なことはたくさんあるかと思いますが、お子さまのその覚悟を是非後押ししてあげてほしいと思います。

 

受験費用についても、色々と悩まれる部分かと思いますが、負担を軽減するための様々な方法があります。例えば奨学金、特に合格後に受けることのできる奨学金制度は貸与、授与ともに審査が通りやすいようです。また、学資ローンを使っておられるご家庭も多くあります。さらに、現代の地方医療における医師不足解消のため、多くの地域で地域枠受験、地域枠奨学金制度などが整備され始めています。大学の情報だけでなく、都道府県の行政の担当者へ直接問い合わせてみることもおすすめします。そういったものを併用したり、生活スタイルを見直したりといったことで、学費に関してはどうにか融通する方法は見つけられるのではないでしょうか。

 

また、受験生の方にお伝えしたいのは、大学の名前や地域などにとらわれず、とにかく医学部に合格し、医師になるための学問へと邁進してほしいということです。1年浪人すると、生涯年収が1000万円下がる、というような経済学的意見もあります。国公立・私立を問わず医学部のレベルがかなり高まっている現代であれば、まずは自分が合格できる可能性の高い医学部に照準を合わせ、1日も早く1人前の医師になる道を選んでほしいと思います。

 

そのためにも、「自分はどうしても医師になりたいんだ」という強い思いを、周囲の方へ伝えてください。そうすれば、保護者の方をはじめ、周囲の方々はみんな、あなたを助けてくれるはずです。

勉強法

私立医学部受験2次試験対策の実情

小論文・面接が医学部入試で重視される理由

大学の医学部では、他の学部と異なり、将来人命や健康に直接関わる仕事に就く人がほとんどです。そのため、学科試験の成績だけが評価され、医師としての資質・適性を欠いた人が医学部に入学し、その後医師として働くことになったら、患者に被害が及ぶ可能性が出てしまいます。現に、1980年代後半から医療事故が増え始め、マスコミがそれを報道するようになると、たちまち国民の中に医療不信が高まりました。

 

そこで、1996年に文部省(現文部科学省)が設けた「21世紀医学・医療懇談会」の第一次報告、さらに1999年の第四次報告において、入学者選抜方法の改善の一環として、小論文や面接などを重視すべきであるという提言がなされました。このような事情から、大学、とくに国立は学科試験だけではなく、医師としての資質・適性を問うために、小論文や面接の試験をかなり重視するようになりました。

具体的な小論文対策とは

医学部が小論文を課しているのは、①課題の文章や資料を通して、筆者の主張や資料の内容を客観的に読み解く力があること、②出題者の意図を把握したうえで、自分の主張を筋道立てて説明する力があること、③医師に必要とされる資質・適性や、医療問題・社会問題についての基礎的な知識があること、以上の3点を審査するためです。

 

まず形式面に焦点をあて、小論文の基本的な書き方をマスターする必要があります。小論文を書くうえで最も大事なことは、結論に至るまでの論証プロセスに説得力をもたせることです。採点官を納得させるような説明が求められます。そして、学校の先生や予備校の講師に定期的に答案を添削してもらい、チェックを受けましょう。第三者から添削してもらうことで、自分の弱点を客観的に知ることができ、飛躍的に論述力が高まるのです。一定の論証パターンを体得したら、今度は内容面にシフトし、医系小論文で頻出のテーマについての知識を体系的にマスターします。

 

また、医療問題・社会問題のニュースをチェックしたり、『医の未来』(岩波新書)などの書物にも目を通しながら、最新の事情や深い教養に触れましょう。これにより、AO入試・推薦入試・編入試験にも対応できるようになります。AO入試・推薦入試・編入試験で出題される小論文は、最近の新聞記事を題材としたものや、医師としての資質や適性を問うものが多いのです。したがって、実際の社会のなかで問題となっているニュースを把握したり、命の尊さや人間性の豊かさなど、書物を通じてさまざまな価値観に触れることが必要です。

私立では「落とされない答案」を書く

私立の場合、2次試験で実施される小論文や面接は、あくまでも補助的な判断材料に利用されることが多いでの、「落とされない答案」を書き、常識的な質問対応をすれば問題ないといえます。その証拠に、募集要項には重視とか、段階評価などと書かれているだけで、配点が振られていない大学がほとんどです。ある私立大学の職員は、説明会ではっきりと、小論文をあまり勉強しすぎないでください、大事なのは1次試験の結果です、と明言しておられました。

 

つまり、みんなが書くであろう「模範答案」を作成する、社会常識的な内容をスムーズに答えることができれば落とされることはありません。他の受験生と差がつかないからです。逆に白紙答案だとか、無言で何も答えないだとか、そういう目立つ受験生は仮に1次試験の成績が良くでも、最終合格することは厳しいかもしれません。

国立では本格的な小論文対策が必要

国公立医学部の場合は、人物評価を重視しますし、配点もしっかり振られていますので、本格的な対策が必要です。なかには、英語と融合した小論文を出題する大学もあります。また、AO入試・推薦入試の場合も、長時間にわたって人物チェックや能力審査がなされます。一般入試並みの学力試験がない分、当然小論文や面接は重視されます。小論文は、論述するにあたって論の展開の仕方をマスターするだけでは、内容の深いものを書くことはできません。やはり医療についての基礎知識や最新の医療ニュースへの関心がないと、表面的な論述になってしまいます。さらに、自分の体験談だけを書いてしまと作文になってしまいますので、体験談を書く場合は、それを普遍化し、社会全体の視点から論をまとめる必要があります。よって、定期的に小論文を書いて、しっかり対策をする必要があります。

 

面接は普段のコミュニケーションがしっかり取れていれば問題ないでしょう。ただし、世代や性別の異なるいわゆる大人と話すことに慣れていないと、本番では緊張して話せなくなるかもしれませんので、普段から学校の先生や予備校の講師と話す機会を持つようにしましょう。集団面接やグループ討論では、他者の意見をしっかり聞く力、それを踏まえて自分の意見を筋道立てて説明する力、最後に全体を総括して結論を導く力が求められます。医師には、患者の心の声に対して丁寧に傾聴する能力が備わっていなければなりません。そういう意味でも、複数の受験生がいる試験形式では、試験官だけではなく、他の受験生が何を言っているのかを冷静に聞き取る余裕をもつようにしましょう。

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