自分の弱点を把握したら、あとは「反復」あるのみ

自分の弱点を把握したら、あとは「反復」あるのみ

今回は、化学科の吉野先生に化学の克服について伺いました。

忘れてもすぐ思い出せるように、復習のサイクルを決める

化学の苦手を克服するのに大切なのは正確に基礎知識を暗記すること、例えばイオンや化学式といったことをしっかり覚えてから解く、ということですね。一旦覚えたことでも、そのまま放置していると忘れてしまいます。忘却のサイクルは人によって異なりますから、1ヶ月で忘れてしまう人は1ヶ月ごと、1週間なら1週間ごと、というように自分の忘却までの期間を把握して、自分に合った復習のスケジュールを立てておきましょう。

 

化学の苦手意識というのは基本的な暗記部分ができていないために問題が理解できない、解けないというところに起因する場合が多いと思います。ですから、基礎知識をしっかり固めてから臨めば恐れることはありません。

 

出題者の意図を考えながら、解き方を分析する

化学にも点数が伸び悩む時期はあります。そんな時は、新しい問題に手をつけるよりも、自分の解答と解説を見比べながら「なぜそういう風に解いたのか」「なぜ解けなかったのか」という分析をしっかりしましょう。出題者の意図を意識して解説を読みながら理解を深めれば、じきに突破できるはずです。さらに、化学も理数系科目ですから、数学的な解法を使う問題もあります。そんなときに数学の計算力が不足しているから解けない、ということがないようにしておかないといけませんね。

反射的に答えられる思考回路を作る

合格している子は穴がないんです。それはやはり復習がしっかりできていて、授業や演習でやったことを試験の場でもきちんと再現できるからでしょう。穴をなくすには「反復」あるのみです。例えば友達同士で問題を出し合い、答え合うというのは効果的な方法ですよ。同じテキストを使って問題を出し合えば、自分で見逃してしまっていたポイントもカバーできます。一問一答、反射的に答えられる思考回路をつくってしまいましょう。

 

上位校を除けば、基本的に入試で問われるのは基礎力ですから、試験で初めて出会う問題というのは滅多にないはずです。類型問題が出ても戸惑わない力をつけておくことが大切ですね。また、意外と盲点なのが定義です。現象の定義はしっかりと、口頭でも、文章でも説明できるようにしておくと良いでしょう。試験によく出る正誤問題に強くなりますよ。消去法で解けない問題までちゃんと解けるようになります。私が受験生だったときも、これと決めた問題集や参考書を一冊、しっかりと仕上げました。いろいろなものに手を出さずに、地道に「反復」するのが合格への近道ではないでしょうか。

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