メディカルフォレストでは、受講生にボランティアを奨励しています。それは単なる試験対策のためではなく、「医の倫理」を身につけてもらいたいからです。
近年、ニュースでは胎児のダウン症などを調べる「新型出生前診断」が問題となっています。羊水検査で陽性が確定した人の9割が中絶という選択をしているそうです。日本ダウン症協会の水戸川真由美理事は「命を選択する手段になっていいのかという議論が進まない中、出生前診断の技術ばかりが進んでいる」と警鐘を鳴らしています。
こうした現象に対して、私たちはまず、障がいをもって生きるとはどういうことか、その意味を現実と対峙し、一人ひとりがそれぞれ身をもって感じながら考える必要があります。
そこで、受講生が受験勉強の合間を縫って、東京・神奈川にあるテラコヤキッズという障がい児支援施設を定期的に訪問し、子どもたちと触れ合う機会を設けることにしました。これは単なる受験指導ではなく、合格のその先にある、医師としてどう生きるか、という本質的なテーマをともに考えていくというメディカルフォレストの人間教育を実践するものです。
医学部を来春受験する予定の女性で、ボランティアに興味のある方であれはどなたでもかまいません。
テラコヤキッズを運営する株式会社D&Iは、東京・神奈川に教室を構え、障がいをもった方の教育から就労までサポートをしています。なかなか居場所のない子どもたちに、自分を肯定できる居場所や自立を促すための「療育」の場を提供しています。誰もが普通に暮らせる社会、ノーマライゼーションの実現を目指して、年々成長している会社です。
また、メディカルフォレストでは、大学職員の方をお招きし、大学がAO・推薦入試で求めている学生像をお話していただきます。無料ですので、保護者の方もぜひ一緒にご参加ください。
高校生や条件を満たす高卒生の方は、一般入試の勉強とのバランスを意識しながら、AO・推薦入試の準備をしっかりしましょう。自己分析をしたうえで、実際に大学のオープンキャンパスに行って教授や学生たちと話したり、医師・看護師体験プログラムに参加するなどして、正しい情報を収集し、その情報を身体で実感するレベルまで昇華させる必要があります。そして、こうした過去の体験をベースに、大学での研究内容や卒業後の目標へと話をつなげていきます。