医学部面接で良く聞かれる10個の質問

個人面接でよく聞かれること

①大学志望動機について

大切なポイントは、「この大学ではなくては」という強い意欲にあふれていることです。「この大学の校風と伝統に強い憧れをもっていた」「多くの卒業生が活躍している」「医学を研究するのに適した教育方法や教授スタッフ、設備などが整っている」「オープンキャンパスに行ったときの体験授業が忘れられない」などが理由となります。

 

逆に、「偏差値、難易度、ランキング、知名度、ブランド、模試の判定、担任や両親からのプッシュ」などは、主体性がなく本人の意志が弱いと受け取られてしまいかねないので避けたほうがいいでしょう。

 

②自分の求める理想的な医師像について

「治療の相手は人間である」ということをいつも忘れない医師になりたい、というような方向で話すとよいでしょう。今や医療技術は飛躍的に進歩し、専門的研究の成果で多くの人命が救われていますが、患者に医師への信頼や安心感がなければ、治療も回復もうまくいきません。その意味で、患者に医師以前に人として信頼され、温かい言葉を自然にかけてあげられる医師を目指しましょう。

 

逆に、「父のような医師になりたい」といった、よくありがちな常套句は控えましょう。それを言うにしても、もっと具体的な説明を付け加えることが必要です。

 

③自分の長所や短所について

長所をアピールするのはもちろんですが、短所をどういう形で克服していったか、まで忘れずに言いましょう。

 

たとえば、「私は責任感が強く、温厚な性格です。しかし内気で自分の意見のよしあしにかかわらず、人の意見に左右されるところがあり、自分の考えがうまく主張できませんでしたが、高2のとき、学級委員に選ばれて以来、クラスをまとめるための率先して発言するように努めました。それからは自分なりに積極性が出てきたと思います。」といった言い回しが良いでしょう。

 

④自分の趣味や特技について

趣味の内容を通して、受験生の人柄を見るのが質問の狙いです。勉強以外にどんな趣味にどれほど熱中しているのかを語り、豊かな人間性を印象づけることがポイントです。

 

また、人にはそれぞれ優れたところがあるものです。高校の部活だけでなく、小学生や中学生の頃にやっていたことでもそれが自分の特技と言えるものなら、遠慮なく堂々と試験官に伝えましょう。資格があるなら、どんなものでも構いませんので、アピールしてみましょう。

 

⑤尊敬する人物について

この質問では、受験生が尊敬し目標としている人物を知ることで、受験生の価値観や人柄をつかむのが目的です。とくに指定のない場合は、身近な人物(先生、クラブ顧問、親)でもよいですが、エピソードを添えて具体的に説明しましょう。

 

歴史上の人物の指定がある場合は、その人物の業績についてきちんと説明できるようにしておきましょう。あやふやな知識だと突っ込まれたときに苦しくなります。

 

⑥家族構成について

明るく穏和な家庭であることを強調しましょう。受験生がどのような家庭環境で育ったのかを見るのが目的です。親の職業や家族構成などから、学費を払える資力があるかを見ている場合もあります。

 

たとえば、「父と母、兄弟4人家族です。父は公務員で、こういう人です。母は主婦で、こういう人です。私の受験に際し家族がいろいろな面で協力してくれました。」といった感じで、一人ひとり、ワンポイント的に言葉を付け加えるのが良いでしょう。

 

⑦いままでに最も印象に残った本について

読書傾向を聞くことで、受験生の教養、考え方、性格などを探ろうとしています。感動したり、自分の生き方などに影響したことをわかりやすく説明できるようにしておきましょう。タイトルと著者だけでなく、本の要旨や印象に残ったフレーズなどを簡潔に言えるように準備してください。

 

⑧最近関心をもったニュースについて

受験生がどんな社会問題に興味をもち、それについてどう思うかを問う質問です。ニュースの内容は、医療だけではなく現代社会全般に関わるものから選んでも大丈夫です。いじめ、環境問題、高齢化、インターネットなど、幅広くアンテナを張っておくようにしましょう。問題の背後にどんな原因があるのか、それをどうしたら解決できるか、という観点から簡潔に説明できるようにしましょう。

 

⑨高校生活で最も感動したことについて

高校生活を通して身につけた感性を見るのが狙いです。高校という集団生活のなかでは社会性というものが不可欠です。周囲の人たちとうまく付き合ってきたのか、誰ともでもコミュニケーションをスムーズにとれるか、相手の気持ちに共感できる能力をもっているのかなど、人間性が問われます。

 

医学部は狭い世界ですので、大学生活を営むうえでそういった要素はかなり重要になります。不合理な現実に対しては、理屈だけではなく人情という要素も必要です。そういったバランスのとれた柔軟性もアピールポイントになります。

 

⑩併願校について

他校は受験していないというのは、あまりにも不自然ですので、当たり障りのない程度に2、3校と答えるのが良いでしょう。但し、あくまでも貴校が第1志望で入学したいという気持ちは伝える必要があります。

 

また、地方の大学を練習で受けた場合に、面接官から卒業後も残る気持ちがあるのかを問われる場合があります。あえて正直に答えて突っ込まれ、その場の空気が悪くなるのもよくありませんので、そこは大人の対応が望ましいでしょう。

 

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