『2017年の医学部入試の動向を探る』

2017年入試の総括

私立大医学科の志願者数は、一般入試全体で前年比102%と増加しました。ただし、志願者数の増加は「国際医療福祉大学」の医学部新設の影響が大きく、「国際医療福祉大学」の志願者数を除いて集計すると前年比98%と減少しています。私立大でも、医学科人気は落ち着いているといえます。方式別にみると、一般方式が前年比101%、センター方式が同105%と、センター方式で増加率が高くなっています。

 

2017 年度の私立大医学科入学定員数は全体で156 名の増員となり、このうち140 名は「国際医療福祉大学」医学部新設によるものです(うち20名は留学生特別選抜枠)。ほかにも「埼玉医科大」、「順天堂大」、「日本医科大」、「川崎医科大」の入学定員増がありました。一般入試の募集人員を方式別にみると、一般方式が100 名増の2,641 名、センター方式が21 名増の376 名となりました。

 

入試方式変更に伴い、「東京慈恵会医科大」、「近畿大」などは志願状況に影響が出たようです。また、「順天堂大は一般方式(B 方式)」を、「日本医科大」は一般方式(後期)を、「藤田保健衛生大」はセンター方式(後期)を新規実施しました。中でも、「日本医科大」の一般方式(後期)では、2 期入試ということもあり、募集人員18 名に対して1,189 人の志願者が集まり、初年度から高倍率の入試となりました。

 

このような結果から2017年度医学科入試の状況は、医学科人気は落ち着きをみせているものの、入試難易度は高く、依然として狭き門と言えます。医学部受験に特化した受験勉強は、早いに越したことはありません。志望校合格のために、必要な学力をしっかり身に付けてください。

このURLをコピーする