医学部に入るというのは、生涯の生き方を決めるということでもあります。たった、10ヶ月どれだけ継続して頑張れるかで、自分の人生が変わってしまうのです。どうしても入りたい大学がある人と違い、医者になりたい人には何回かチャンスがあります。つまり、何校も受験できるわけです。それに、受験勉強の範囲は限られています。きちんと勉強して、やるべきことをやっていれば、何回かのチャンスの中で必ずものにできるはずです。
受験勉強に限らず、何かを学び使いこなせるようにするためには、「理解+暗記」が全てだと思います。暗記だけでは解けない問題も(特に偏差値の高い大学で)多くあるのは事実です。
しかし、理解だけでも解けません。英単語はある程度、覚えなければいけないし、化学にも暗記事項は多くあります。ただ暗記というと、嫌がる人もいます。私はなんだか理解できないから丸暗記!というようなイメージがあり、暗記は好きではありませんでした。しかし大事なのは、ただ暗記するのではなく、理解した上で覚えることです。
数学や物理、化学の理論分野、英語の長文の解き方など、一度しっかりと基礎原理を理解した上で、何度も反復し実践すれば、体と頭が覚えて使いこなせるようになります。そんなふうに理解したうえで暗記したものは、ちょっとひねられていたり、万が一忘れてしまったり、不安になってしまったときも、理解に助けてもらうことができます。
ただ、試験は時間との戦いでもあるので、理解に助けてもらうのは最終手段として、どの科目も定石問題は見た瞬間に解けるレベルまで引き上げ、暗記の状態にしておきましょう。暗記が単独で必要なものもありますが、これは割り切って覚えます。ただの暗記は面倒だし嫌かも知れませんが、覚えただけですぐ点数に結びつくのに覚えないなんてもったいないですから。
受験はメンタルと体力勝負な面もあります。安むときは思い切って休みましょう。私は、睡眠時間を削るのはお勧めしません。最低でも6時間は睡眠時間をとってほしいです。7時間寝て、ご飯やお風呂の時間や息抜きの時間を4時間くらいとっても、13時間も勉強する時間があります。この10ヶ月間だけで良いので、毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きてみるだけでも、1年後の自分は大きく変わってくるはずです。
また、積極的に歩くことも大切だと思います。勉強に息づまったり、集中力が切れたなと思ったら、息抜きに20分くらいお散歩したり、可愛い文房具を買いに行ったり、カフェまで歩いて一息ついてみたりと、せっかく自由が丘で勉強しているのだから、周りの環境も上手に使えると良いと思います。ちょっと出かけると息抜きになるだけでなく、歩くことで体力がつき、また頭もすっきりして勉強もはかどります。思った以上に、特に試験を受けると疲れます。また、体調管理にも有効です。
精神的に疲れていたり、落ち込んでしまったときは、誰かと話すようにしましょう。元気をもらえたり、やる気をもらえたりすると思います。ただし、だらだらと長くしゃべってしまい、いつの間にか時間が過ぎていたということのないようにしてくださいね。休み時間の20分いっぱい話すとか、自習の合間に友達と外でお昼ご飯を食べながら話すとか、その程度にすると良いと思います。私の実感としては、とにかく10ヶ月しかないので、落ち込んでいる暇などない!というのが正直な感想です。家族や友達、先生を利用しながら上手く自分をコントロールして、前向きに取り組んでいってほしいと思います。