私は高校二年の冬からメディカルフォレストに通っていました。この塾の決め手は二つあります。一つ目は個別授業が充実しているところです。大手予備校だとサポートが手厚くないため、偏差値の低い自分が集団授業を受けたところで成績が伸びづらいと思っていたのでメディカルフォレストを選びました。二つ目は自習室が充実しているところです。メディカルフォレストの自習室の設備はどこの予備校よりも優れていました。
私は国立医志望で、入塾時の偏差値は40台(駿台全国模試)。高三の夏までは数学の個別授業と英語の集団授業を受講し、夏以降は物理と化学の個別授業を追加しました。結果は国立医、私立医ともに全落ちでした。原因は明白で、受験勉強開始時の偏差値に対して勉強開始時期が遅く、医学部受験では鉄則である「苦手科目を作らない」ということを達成できなかったのです。浪人時は全科目の集団授業と直前期に英語だけ個別授業を受講していました。結果、苦手科目を作らず、得意科目も強固なものにすることができ、5校受験中、正規合格1校と補欠2校頂きました。
数学
使用した参考書:塾のテキスト、基礎問題精構ⅠA、2B、3、一対一対応の数学3(例題のみ)、標準問題精構ⅠA、2B(苦手な分野のみ)
塾のテキストを完璧にすることが一番大事だと思います。上記の参考書は優先度順に書いています。基礎問題精構は塾のテキストと並行してやる事をお勧めします。授業中に取り扱った問題に似たものや、似た考えを使って塾のテキストより少し簡単な問題に取り組むことができます。一対一対応の数学3は「テキストにある数学の問題のみでは、医学部の数学で得点源にするには足りない」と講師の方に助言をいただいたので2ヶ月ほどかけて仕上げました。(あまりにも時間がかかるようなら実力不足なので、基礎問題精構とテキストをやることをお勧めします。私は現役時代にいきがって、ある程度の実力もない状態で一対一対応の数学3をやり、時間の割にあまり実力がつかなかったからです。)
共通テストはほんとに実力がついてくるまでは専用の対策がいるのかなと思うかもしれませんが、実力がついてくるとそこまで共通テスト専用の対策は必要ないのかなと思います。5回分くらい過去問や予想問題集をやるので十分だと思います。共通テストで対策しなければならない科目は他にあります。
英語
使用した参考書:塾のテキスト、ポラリス1、VINTAGE、キクタン
上記の参考書に優先度はありません。全てやりました。ただ、使用方法に注意が必要なのがキクタンとVINTAGEです。キクタンは全4冊で1冊あたり1100語前後記載されています。難易度順になっていて8割覚え切るのを半年で終わらせました。残りの期間で可能な限り覚える努力をしました。一日に300単語は回していました。VINTAGEは文法の勉強というより、語法の勉強に使用しました。文法は塾の授業とポラリスを使用しました。VINTAGEは答えを覚えてしまって応用問題に対応できませんでした。解説面でもVINTAGEはあまりよくないです。ある程度の実力者が確認問題としてやる感じに近いと思います。
長文については先生が勉強法、読み方を全て教えてくれるので特に参考書は使っていませんし、やったことといえば共通テスト対策のために共通テスト対策問題集や過去問で速読の練習をしたくらいです。これも先生がその人の勉強状況に応じてやり方、頻度を教えていただけました。先生のことを信じて言われたことさえやっていれば、長文に関しては問題なかったです。
物理
使用した参考書:塾のテキスト、物理のエッセンス、良問の風、名問の森(一部)
塾のテキストと授業がメインで、他の参考書は気分や苦手分野を補強したいときに使用していました。物理のエッセンスは初学の参考書として紹介されますが初学者にはかなり難しく、原理原則の確認がしたいときに使っていました。良問の風は全問完璧に正解できるまでやり、苦手分野や超頻出分野のみ名問の森を使用しました。物理の勉強で大事なのは全ての単元をランダムに演習することです。物理は暗記科目ではないですが、「感覚で解く」というものが他教科より強い傾向があるように思っていて、一つの単元を集中して行うと他のしばらく触れていない単元の感覚が鈍るのでいろんな単元をランダムに解いていました。
化学
使用した参考書:塾のテキスト、化学頻出!スタンダード問題230選
上記の二つを仕上げれば、難問だらけの化学を出す大学以外は対応できると思います。授業で無機や理論をしっかりやるので授業もかなり重要です。また、化学はいかに暗記量を増やせるのかが周りと差をつけるポイントなので、三日に一度は暗記の確認をしました。私の場合、受験校に有機分野が難しいところではなかったのでやらなかったですが、難しい有機を出す大学を受ける人は上記の参考書だけでは有機は絶対に演習不足だと思います。
地理
国立医志望だったので書きます。地理は「たつじん先生 共通テスト地理」と検索してみてください。その先生に従っていれば共通テストはできます。勉強法、教材が無料でプリントアウトして勉強できます。
「勉強中に音楽を聴くのはよくない」というのはよく聞きますが、浪人生にとって楽しみが食事しかない人にとっては辛いものがあります。だから、勉強し始めや数学をやるときは音楽を聴いていました。こうすることですぐに勉強に取り掛かれ、数学の勉強が息抜きの教科になりました。しかし絶対に英語はしてはいけません。絶対頭に何も入りません。数学がお勧めです。
生活面では授業には絶対遅刻、欠席をしないようにすることです。私は体調不良以外で遅刻、欠席はしませんでした。規則正しい生活を送るためにはこれを守ることで達成できます。お昼ご飯は軽めにしたほうがいいです。しっかり食べると午後は確実に寝ます。午後寝てしまうと夜寝つきが悪くなるので、ほんとにお昼ご飯をしっかり食べるのは避けたほうがいいと思います。
私自身の体験から進学校でない限り、普通の人において低偏差値から一年で合格できるのは「勉強に全てを費やせる浪人生」、現役生であれば「高二終了時の偏差値が60前後(全統記述模試での英語と数学のみ)ある人」に限られると思っています。あとは学力要素が一般に比べてほんの少し軽く、高校の成績を強く活かせる推薦入試を活用できる現役生や私立医は問題の相性によってかなり合否が分かれやすいので運要素もかなりあると思います。そのため模試の偏差値はあまり気にしないほうがいいです。ちなみに私は下位私立医でC判定を取るのがやっとでした。
上記に記載のような偏差値のない現役生はほんとに死に物狂いでやらないと、地頭と要領が良くない限り厳しいと思います。国立医志望は共通テスト対策もしなければならないので尚更です。しかし無理だとは言いません。死に物狂いでやればいいだけです。死に物狂いでやってメディカルフォレストの個別授業をしっかり受講すれば学力は身についていくと思います。私はそれができなかったために浪人しました。
浪人生はとりあえず勉強に全てを費やせば、どんな偏差値から始めようといけると思います。
これを目にした現役生にとって希望を潰してしまったかもしれませんが、最近は情報が多く出回っており、受験生が勘違いしやすい情報が多くあります。私みたく現実を知らずに一年でいけると高を括って絶望して欲しくないため書かせて頂きました。正しい情報を知っていれば、現役合格も夢ではありません。頑張ってください。