一般入試で集団討論があるのは、自治医科、東京慈恵会医科、東邦、日本医科、金沢医科、福岡などです。個人面接とは違い、集団討論では、まわりの受験生とのチームワークを生かして全体で評価される傾向にあります。人数をそろえて練習するのが難しいとは思いますが、友人や家族と協力してさまざまなテーマについて話し合ってみましょう。メディカルフォレストでも定期的に集団討論の練習を行っておりますので、ご興味のある方はお気軽にお問合わせください。
1人でしゃべりすぎたり、討論の流れをさえぎってしまったり、全く関連性のないことを言ったりすることは討論を進める上で非常にバランスが悪く議論が前進するどころか、支離滅裂になる可能性があるので、十分に注意しましょう。同じグループ内にそういう人がいると、全体が悪い評価をされ全員が落とされることもあるので、みんなで協力する姿勢が極めて大切です。
積極的に自己PRしようとするとあまり他の受験生の意見を感情的に非難したり、自分の意見を無理やり人に押し付けたりすることは、全体の討論のペースを乱す行為としてマイナスです。なによりも冷静さが大切であることを忘れずに。その場の空気を読めない受験生は落とされると思ってもよいでしょう。
自分にあまり自信もないのに司会をかってでてしまうと、かえって評価を悪くしてしまうことになるので、慎重に見極めるようにしましょう。テーマによって、どうしても苦手な内容が出題されたなら、全体のまとめ役にまわったほうがいいケースもあります。また、高校で司会進行の経験が豊富で慣れているような人なら、司会を進んでやるほうがいいでしょう。
積極的に討論に参加しようとする態度が大切です。具体的には、他人が発言しているときには、発言者のほうへ姿勢を向けて耳を傾けるようにしてください。ビデオカメラで録画しているような場合には、自分が話しているときより、他人の意見を聞いているときのほうがチェックされていると思っても過言ではありません。医師の基本でもある傾聴の姿勢をしっかりアピールしましょう。
テーマに対する意見は知識だけでなく、人間性が反映されやすいもので、意見が対立しやすく結論が出にくいものが選ばれます。よって、自分は賛成か反対か、なぜそうなのかを明確にして、あらゆる面から質問されてもいいように、自分の考えを整理して討論に臨むことが重要です。その際、両方の対立利益を比較考量しながら、悩みを見せることがポイントです。安易に結論を述べるだけはなく、その結論に至るまでに自分はかなり悩んだことを相手に伝える必要があります。ただし、悩みすぎて優柔不断になり、結論までもが賛成反対どちらでもないような流動的な態度は避けましょう。最後は言い切ってください。
グループ討論の評価は「討論の勝ち負け」を目的としていません。他人を討論によって打ち負かすことだけに徹するような言動は絶対にマイナスです。他人の意見をよく聞いて理解したうえで、それに基づいて自分の意見を積極的に発言するようにしましょう。
自分がなぜ医師になろうと決意したのか、高校生活で一生懸命取り組んだこと、習い事や趣味で特技としていること、などを踏まえて、どんな大学生活を送り、将来どうしたいのかという抱負まで述べられることが望ましい。ただし、ダラダラと長く発言することより、なるべく簡潔に内容をまとめ1分程度の適当な長さにすることがポイントです。
例 受験番号 ⇒ 出身高校 ⇒ 氏名 ⇒ 自分の育った家庭や社会の環境、高校でのクラブや委員会活動、将来の希望