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合格を掴む学習計画のすすめ

大学情報

【2018年度版】私立医学部入試スケジュールを公開!

ゴールを知って、計画を立てよう

「受験はまだまだ先、と思っていたけれど、実際に受験生になるとあっという間だった!」…これは、多くの受験系経験者が口をそろえて言う言葉です。のんびりしていると、いざ受験に臨むとなった時に時間がないと焦ってしまうことになりかねません。焦る必要はありませんが、まずは受験のスケジュールを知ることも大切です。特に医学部受験の場合、医学部の数は限られていますから、志望校や併願校によってはスケジュールがかなりタイトになることも。自分がどこに照準を合わせて、進んでいけばいいのかを考えるためにも、出願と試験のスケジュールはぜひチェックしておきたいところですね。

2018私立医学部入試日程

2018年度私立医学部入試スケジュールには、大学別の出願開始日と締め切り、試験と発表の日程がカレンダー上に一覧化されています。試験のスケジュールを組む上で参考になるでしょう。第一志望のA校、併願校のB校、C校の3つの学校に出願をしておき、A校の1 次試験から合格発表までの間にB校を受験し、A校の合否結果によってはC校は受験しない…など、志望度合いによって併願校を決めていくという方法もありますから、よく検討してください。

大学説明会参加のメリットを知ろう

大学説明会は、一般的に高1・2生とその保護者の方が中心となって参加する場合が多いようです。メリットとしては、入学願書が無料でもらえたり、気になることを大学の職員に直接質問できるということです。また、志望校に対する興味や関心が芽生え、モチベーションが高まるということもあります。高3生や高卒生であっても、志望校を変更した場合などにはできるだけ参加しておくといいでしょう。

一方で、説明会で手に入る情報は、通常公開されているものに限られますので、裏情報の類は期待しないほうがいいと思います。いろいろな噂が巷で飛び交うこともありますが、確実ではない情報には飛びつかないようにしましょう。

併願する人は入試スケジュールをしっかりチェック!

本命の大学以外にも、ほとんどの方は併願して受験しますから、出願前の入試スケジュールはしっかり確認しておきましょう。その際、あまりタイトなスケジュールはお勧めしません。人は試験日程が3日以上連続となると、心身ともにかなり疲労困憊します。体力に自信があっても、せいぜい2日連続に留めておくほうが望ましいです。特に、試験会場の近くのホテルに宿泊しての受験の場合は、普段と環境も異なるため想像以上に疲れます。

慣れない土地、知らない人ばかりの受験会場、たった1回の試験。そんな試験でこれまでの受験生活がすべて問われるわけですから、そのプレッシャーたるや相当なものになるでしょう。普段より念を入れて、余裕をもった行程にすることをお勧めします。入念な準備のためにも、早めに志望校、併願校を決め、スケジュールを立てておくことが大切です。

勉強法

医大生チューターがお勧めする学習計画に基づく勉強法

この記事は、医学部に通う現役学生チューターのインタビューをもとに構成しています。

医学部合否を左右する学習計画

これだけははっきり断言しますが、緻密な計画なしに受験勉強の成功はありえません。なんとなく場当たり的に勉強していてもモチベーションが続かず、自分が目指すゴールに到達することはできないでしょう。まさに、学習計画こそが合否を分けるといってもいいくらいです。そこで、科目ごとの年間を通した学習計画の立て方、1週間での学習計画の立て方をお話していこうと思います。

年間を通した学習計画の立て方(高1・2生の場合)

非受験生である高1・2生は、受験に向けて効率的に学習する、というよりは、受験生になった時の為の準備として、徹底した基礎固めと、土日や長期休暇を使った応用力養成がメインとなってきます。

 

高1・2生は現在進行形で未習単元を次々に学んでいくことになります。授業の度に知らないことがらが登場し、その復習に追われることとなるでしょう。高1・2生に求められるのは、その単元が終わるときには、その単元における十分な基礎力がある状態になることです。これは学校の教科書傍用問題集を授業進度に合わせて解き進めれば十分です。

 

そのうえで次に求められることが、長期休暇などの、学校の授業が進行しない時期に、入試基礎レベルの応用力を身に着けるということです。これは市販の問題集を買ってやっていくことになります。

 

まとめると、高1・2生の年間を通したおおまかな学習計画としては、

(1)通常の学期中は、学校の授業進度に合わせて教科書傍用問題集を解く。
(2)長期休暇などを用いて、入試基礎レベルの問題演習を行う。

ということになります。これはどの科目においても共通なので、科目別に触れることはしません。

年間を通した学習計画の立て方(高3・高卒生の場合)

受験生である高3・高卒生は、高1・2生のように、習ったものから順に問題演習を進めていく、などと悠長なことは言っていられません。高卒生に限って言えば、一通り習い終えているはずですから。

 

受験生は、志望校の過去問分析を行ったうえで、科目ごとに単元に優先度をつけます。この優先度にしたがって、問題演習の量を調節するのです。様々な学習計画の立て方に関する記述を読むと、「問題演習は問題数を月や週や日で割って、ある程度の目安をつける」と書かれています。別に間違いではありませんし、ある程度志望校合格が見えている人ならそれで良いと思います。

 

ですが、志望校がはるか遠くにあるような人は、その余裕すらないはずです。そのような人たちは、優先度の高い単元から早期に取り組み、解く問題数も多くします。逆に、優先度の低い単元は、早い時期にいわゆる典型問題を済ませてしまい、あとは模試などでその単元の問題に触れるたびに復習する程度でも構いません。とにかく、優先度をつけるのです。効率的にやることが重要なのです。

 

優先度の付け方は、正直自分1人で行うのは難しいと思います。学校の先生や予備校の先生などに、「仮に優先度をつけるとしたら、どの問題が大事ですか?」と尋ねましょう。先生を積極的に利用することは、とても大切なことです。ただ受身で授業を受けるだけではなく、自分から添削課題をもらったり、質問したりすることが合格者共通の資質と言えるでしょう。

 

以下に、科目ごとの大まかな学習計画を記します。高3・高卒生では違うので、別々に示します。

高3生向け!科目別の学習計画

【数学】
1学期
数Ⅲで新規に学習したことを、教科書傍用問題集などを使って復習していき、夏休みまでに基礎固めを済ませてしまう。数ⅠAⅡBについては履修済みのはずなので、優先度をつけて、市販の問題集を用いて入試基礎レベルの演習を順次行う。

 

夏休み
数Ⅲは、1学期に習ったことについて、市販の問題集を用いて入試標準レベルの演習を行う。数ⅠAⅡBは、優先度の低いものは典型問題の解法を暗記することに徹し、優先度の高いものは入試標準レベルの演習を行う。

 

2学期
数Ⅲで新規に学習したことを、教科書傍用問題集などを使って復習していき、週末などを使って入試基礎レベルの演習を順次行う。数ⅠAⅡBは、過去問を解いてみる。自分の到達度を把握し、不足する単元について、集中的に入試標準レベル(大学によっては入試応用レベル)の演習を行う。

 

11月以降
公立高校でも、学校で未習のものはほぼない状態になるはず。過去問を解き、不足を見つけ、市販の問題集や他大の過去問を用いて補う、という過程を繰り返す。

 

【英語】
1学期
学校のカリキュラムに関係なく、市販の問題集を用いて文法事項を固めてしまう。未習のものは、教科書や市販の参考書を用いてある程度自学で済ませてしまう。余裕がなければ長文には手をつけなくても良い。余裕があれば、市販の問題集を用いて入試基礎レベルの長文を読み、英文を読むことに慣れておく。英単語は1学期が終わるまでにほぼ完成させておきたい。

 

夏休み
英文法が固まっていない人は、至急固める。市販の問題集を用いて500~700字くらいの長文が読めて、ある程度問題が解けるような域に達しておく。時間内に解くことを意識するよりは、英文がちゃんと読めているか、設問に解答できているかを重視する。

 

2学期以降
自分の志望校の過去問を分析し、読めなければならない英文の量を定め、それに合った市販の問題集で演習を積む。制限時間を意識して解答したいところ。志望校の過去問に文法問題が大問として存在する場合は、スキマ時間などでも構わないから、市販の問題集を用いて演習をしておく。市販の問題集での演習がある程度済んだところで過去問演習に入る。過去問に入る時期は数学や理科よりも遅めで構わない。

 

【理科】
1学期
理科は原則として数学と同じようにやればよいのだが、3年生になった時点でも未習事項が多く、なかなか進めることが出来ない。そのため、既に習ったことについて市販の問題集を用いて問題演習を積み、出来る限り入試基礎~標準レベルまで順次到達するようにする。

 

夏休み
おそらく数学と英語が忙しいと思われる。1学期からの継続程度でも構わない。出来るのであれば、市販の問題集を用いて2学期の先取り、入試基礎レベルの問題演習をしたいところではある。

 

2学期
1学期と同様に、習ったことから順次入試標準レベルまで持っていく。

 

直前期
一通り習い終えたところで過去問演習を行い、不足する知識などが見つかれば、適宜問題集で補う。

高卒生向け!科目別の学習計画

【数学】
1学期
多くの高卒生は予備校に通うはずであり、予備校は1学期中に全単元を1周してしまう。授業の復習を十分行い、市販の問題集から類題を引っ張ってきて、典型問題の解法を一通りマスターさせておく。高卒生の1学期で大事なのは、得意単元を伸ばすことではなく、ニガテな単元、優先度の高い単元の基礎力をつける、ということである。したがって、難しい問題に手を出そうとするのではなく、予備校の授業、あるいはそれ以下のレベルの問題に慣れておくことが重要となる。まだ基礎力のない生徒は、授業の予習を無理に行おうとはせず、授業中に先生の説明をよく聞き、復習に徹する方が良いと思われる。

 

夏休み
1学期で全単元を1周しているのだから、ある程度の基礎力はついていることと思われる。したがって、夏休みのうちに市販の問題集を用いて入試標準レベルまでは学力をつけておくことが重要となる。夏休みのうちに志望校の過去問を1年分解いて、自分の学力との差を確認しておいてもいいかもしれない。

 

2学期
志望校合格にむけてひたすら問題演習を積む。この時期には予備校の授業の予習が出来るはず。予習中心で、授業の復習を行うよりかは、自分にとって優先度の高い単元の授業だったなら授業の類題演習を、優先度の低い単元の授業だったなら優先度の高い単元の演習を積むと良い。

 

直前期
全科目の足並みをそろえて過去問演習をおこなう。制限時間をきっちり測り、問題形式に慣れることから始まり、時間内に解答すること、記述問題における小さなミスをなくすことを行っていく。

 

【英語】
1学期
学校のカリキュラムに関係なく、市販の問題集を用いて文法事項を固めてしまう。未習のものは、教科書や市販の参考書を用いてある程度自学で済ませてしまう。余裕がなければ長文には手をつけなくても良い。余裕があれば、市販の問題集を用いて入試基礎レベルの長文を読み、英文を読むことに慣れておく。英単語は1学期が終わるまでにほぼ完成させておきたい。

 

夏休み
英文法が固まっていない人は、至急固める。市販の問題集を用いて500~700字くらいの長文が読めて、ある程度問題が解けるような域に達しておく。時間内に解くことを意識するよりは、英文がちゃんと読めているか、設問に解答できているかを重視する。

 

2学期以降
自分の志望校の過去問を分析し、読めなければならない英文の量を定め、それに合った市販の問題集で演習を積む。制限時間を意識して解答したいところ。志望校の過去問に文法問題が大問として存在する場合は、スキマ時間などでも構わないから、市販の問題集を用いて演習をしておく。市販の問題集での演習がある程度済んだところで過去問演習に入る。過去問に入る時期は数学や理科よりも遅めで構わない。

 

【理科】
高卒生の1番の強みは、おそらく理科にある。高3生が人によっては受験直前まで新規事項を習っているのに対して、高卒生は4月の時点ですでに全単元を習い終えている。この差は大きく、これを活かさない手はない。

 

1学期
入試基礎レベルの問題演習を積み、全単元の基礎力をつける。夏休みまでに教科書レベルの知識は身につけておきたいところ。逆に言えば、この時期に入試基礎レベルの問題演習をやらなければ、高3生と同じラインに立つことになってしまい、せっかくのアドバンテージが活かせない。コツコツとでいいから、確実に全単元の基礎力をつけていきたい。

 

夏休み
理科の本格的な始動は秋からでも十分間に合う。1学期につけた基礎力をより強固なものにすることを目標として、夏休みの学習が大事となる数学・英語の学習を妨げないようにする。本当に余裕のある人であれば、優先度の高い単元について、入試標準レベルの問題演習をしても良いと思う。

 

2学期
ここからが理科の本格的な始動である。入試標準レベルの問題演習を1か月~1.5ヶ月で済ませる。夏休み終了までに十分な基礎力がついている人ならそんなに大変なことではない。

 

直前期
数学・英語と足並みを合わせる形で過去問演習をスタートさせる。理科は間違えた部分を復習し、問題集ですぐに補うことが出来る。あまり時間をかけすぎないように復習・補足をしていき、理科がネックにならないようにする。

 

要チェック! 1週間単位のスケジュール管理法

1週間単位のスケジュールは、非受験生は作らなくても良いです。部活が忙しいだろうし、平日の学習時間はあまりとれないことと思います。ですから、非受験生は1週間の中で、その週に学校で習ったことの復習は最低限やることを意識してください。

 

受験生は1週間単位(できれば日単位)でスケジュールを立てます。科目ごとに書こうとも思ったんですが、基本的には先ほど述べた年間学習計画に基づいて使用する問題集を決め、優先度の高い単元は問題数多め、低い単元は問題数少なめに設定し、1日あたりの演習量を設定します。予備校の授業数が曜日によって異なるでしょうから、設定する演習量は各人が曜日で振り分けてみてください。

 

このときに気を付けなければならないのは、1日のうちで、必ず全ての科目に接するようにすることを大事にしてください。数学の授業がある日なら数学の自習をしなくても良いですが(ほんとは良くないですが^^;)、授業は英語だけ、自習も英語だけ、ということは避けましょう。比重は違えど、ちゃんとまんべんなく全ての科目に触れてください。さまざまな頭の働かせ方をすることで、入試本番の際、科目における頭の切り替えがしやすくなります。

 

あまりにも抽象的なので、これだけは例を示しておきます。内容はあまりしっかりしたものではないので、あくまで形式だけを見てください。これを見てもらうと分かるかと思いますが、学習計画を1人で立てるのは大変なのです。色々な人に助けてもらいながら自分だけの学習計画を立てましょう。
週間学習計画表サンプル

医学部を目指す皆さんへのメッセージ

今回は、学習計画に基づく勉強法について触れました。学習計画というのは100人いれば100通りの計画が出来るくらい多様なもので、志望校が同じでも得意科目・ニガテ科目、現在の学力、暗記が得意かどうか、などで全く異なった計画となります。そのため、今回はあえて具体的な問題集の名前を1つも挙げませんでした。

 

自分1人で学習計画を立てるというのはとても難しいことです。ぜひ、周りの友人の勉強法や使っている参考書を訊いてみたり、自分の志望校に通っている知り合いがいたら、その人の体験談を訊いたりしてみてください。そして、試しに自分で学習計画を立ててみて、それを学校の先生や予備校の先生・チューターに見せて意見を求めましょう。そうすることで、自分の学習計画が磨きのかかった良いものとなるのです。

 

皆さんが良い学習計画の下に受験勉強を積み重ね、念願の医学部合格を勝ち取られることを心から願っております。

インタビュー

志望校合格のためには学習計画が不可欠

今回は、現役大学生チューターの杉本さんに、学習計画を立てることの意義について伺いました。

学習計画は志望校合格に直結している

学習計画を立てる意義、それは、簡単に言えば、「学習計画を立てるというのは、志望校に合格するために最も大切なことだから」です。志望校に受かるためには、ただ漠然と勉強すれば良いというわけではありません。限られた時間の中で、自分の志望校で出題される問題を解けるようになるための勉強をする必要があるのです。逆に言えば、そのために必要な分だけの勉強ができればよい、とも言えます。

今年担当している生徒で、こんなことを相談してきた生徒がいました。「先生、英語の会話表現が全然わからないんです。だから、会話表現が出来るようになるにはどうしたらいいか教えてください!」自分の苦手を自覚して、それを克服しようとするなんて偉いですよね。でも、この生徒の志望校は、直近の6年間で会話表現の問題が出題されたことは1度もないんです。そんな状況で、この生徒は苦手な会話表現に時間を割く必要があるでしょうか?この場合、わざわざ苦手克服をする必要なんてないですよね。この生徒は相手を知らなかったが為に、危うく不要な勉強をするところだったんです。こういうときに役に立つのが「学習計画」なんです。

志望校に合格するために、その大学で出題されている問題・単元を良く分析し、そのためにはいつ頃までにどういうレベルに達していればいいのかを逆算する。それが「学習計画を立てる」ということであり、志望校に合格するために何よりも大切なことなんだと僕は思っています。

まずは過去問分析から始めよう

本当のことを言えば、学習計画の立て方は人それぞれ違いますから、一概には言えません。ですが、最初にやるべきことは共通してあると思いますので、そのことについて述べてみたいと思います。

学習計画を立てる上で一番初めにやらなければならないのは過去問分析です。自分が行きたい大学の入試科目は何なのか、配点比率はどうなっているのかを調べます。入試科目で言えば、理科が2科目の大学もあれば、1科目だけで受けられる大学もあります。配点比率で言えば、英語の配点がやたら高いところもあれば、英語・数学に対する理科の配点が低い大学もあります。国公立大学であればセンター試験と二次試験の配点比率も気になるところです。このあたりは大学によって全く異なるので、受験予定の大学については全て調べあげ、書き出し、まとめることが大切です。そのうえで、例えばセンター試験と二次試験の配点比率でセンター試験の方が高ければ、学校の教科書の確実な理解と教科書レベルの問題演習を長期にわたって行う必要が出てきます。センター試験対策を中心とした学習計画を立てることとなるでしょう。

高1・2生であればひとまずここまでやれば十分です。ですが、高3生・高卒生となると、さらに細かく計画を立てなければなりません。受験予定校で頻出の単元は何なのか、逆に、ほとんど出題されたことのない単元は何なのかを調べ上げ、まとめます。自分の現況を踏まえて、どの科目・単元をいつの時期までに完成させるのか考えます。そうすることで、より効率的な学習を進めることができるのです。

分析なくして医学部合格はないと言っても過言ではない

医学部受験について言えば、ある程度出題傾向が固まっていますから分析がしやすく、その分学習計画も立てやすいと思います。逆に言えば、綿密な分析なくしては合格できないとも言えますね。

ここが大学入試の面白いところなのですが、東京大学の入試問題が解けるからといって、京都大学に絶対に合格できる、というわけではありません。A大学の入試問題は解けても、同じ偏差値のB大学の入試問題には歯が立たない、なんてことも多いのです。それだけ入試問題には特徴があるということです。

だからこそ、目指す大学の分析をして、その出題傾向から1年間をどう使えばいいかを考えます。それを元に、3ヶ月単位ではこう、1ヶ月単位ではこう、目先の1週間単位ではこう、というように、綿密な計画を組み立てていく必要があるんです。

僕が実際に受験をしたときを例に挙げて説明すると、僕の場合、まずは国立大学の志望校選びから始めました。センター試験である程度点数が取れるタイプだったので、配点比率でセンター試験の配点が高い大学をいくつか選び、そこから二次試験の内容を比較しました。

ここからの絞り込みは、自分にとって有利な大学かどうか、というのが焦点になります。僕の場合は、数学は標準レベルの問題までなら対応できるので数学の難易度がそこまで高くない大学、英語の長文は得意なので長文がよく出題される大学、といったように、自分の得意や苦手を考えながら自分に有利な大学を絞り込んでいき志望校を決めました。

志望校が一つ決まれば、あとは併願校として私立大学を検討します。まずはセンター試験利用ができる大学を探し、次に私立でも数学の難易度が低めで英語長文が出やすい学校を選べばいいので比較的すぐに決めることができました。

このように分析しながら志望校を選べば、自ずと自分が学習すべきポイントが分かってきます。この場合なら、センター試験でしっかり得点する、数学の標準問題を完璧に解けるようになる、などがそうですね。ここまでくれば、それを目標に具体的な学習計画を作っていけばいいのです。

医学部を目指す女子へのアドバイス

医学部を目指す女子にとって、東京女子医大の存在は大きいのではないでしょうか。倍率も比較的低めなので、ぜひ受験を検討してみてほしいと思います。東京女子医大があるということは、いわば女子の強みです。女子にしか受験できない大学ですから、受験勉強の際にも一つの軸にできると思います。例えば、成績がそこまで高くなくても東京女子医のレベルや出題傾向を軸にして、照準を絞った勉強をしておけば、似た出題傾向の大学へ志望校を切り替えることもしやすいと思います。男子にはない、女子だけの強みも活かしながら、受験に挑んでほしいですね。

インタビュー

積み重ねた日々は必ず力と自信につながる

今回は、進学アドバイザーの望月先生に学習計画を立てることの意義について伺いました。

学習計画を立てるとメリットがたくさん

学 習計画を立てるのは、何も特別なことではありません。日頃、遊びに行ったり、旅行に行ったりするときにも計画を立てますよね。あらかじめ行き先や交通機関 を調べて、いつどこに行こう、何をしよう、と考えておくことで遊びや旅行を効率的に楽しむことができます。受験における学習計画もそれと同じで、目標大学 に向かうためにいろいろなことを調べ、計画を立てることで、自分がいつ、何をすれば良いのかがはっきりわかり、毎日を効率的に過ごすことができるようにな ります。学習計画は決して億劫なものではなく、志望校合格までの道のりをはっきりさせるもの、と考えるといいかもしれません。

学習計画を立てることで得られるメリットは大きく分けて4つあります。

①合格までの時間軸の中で、長期的にも、短期的にもやるべきことをが把握できるようになる。
②今置かれている自分の状況がはっきり明確になる。
③昨日、今日、明日と一貫性を持って日々を過ごすことで学習効率がアップする。
④計画通りに毎日を過ごすことで心が鍛えられ、達成感が得られる。ひいては、勉強への意欲・モチベーションがアップする。

学習計画を立てるということは、自分の中でゴールまでの地図を作るということです。

毎日の勉強や、様々な出来事の中で、今自分が置かれている状況を見失ってしまったり、何をやるべきか迷ってしまったりすることもあるでしょう。しかし、学習計画という地図があれば、自分の決めたゴールを思い出し、それに向かって一歩ずつ進むことができると思います。

「程よくこなせる」くらいの計画なら無理なく継続できる

私は進学アドバイザーとして、多くの受験生の学習計画の相談を受けてきました。はっきり言ってしまうと、学習計画を立てるのが上手な受験生はあまり多くありません。真面目に、きっちり考えられた学習計画なんだけれども、緻密過ぎる、ということが多いんです。女の子は特に、内容を詰め込みすぎる傾向があるように思いますね。

学習計画は、ある程度までは柔軟に、程よくこなせるくらいの細かさのものが一番いいんです。と言うのも、あまり緻密な計画を立ててしまうと、どうしても続けることが難しくなりますし、続けることができない自分はダメだ、と思ってしまうことにもなりかねません。学習計画はあくまで計画ですから、続けるのが難しかったり、目標を修正したりしたときには、修正すればいいんです。模試などの結果も、都度反映していくといいですね。

ほとんどの受験生は、ある程度修正や計画の立て直しをしながらだんだん上手な学習計画を立てられるになりますから、今うまく計画を立てられない、という人も安心してくださいね。私のような進学アドバイザーや、教わっている先生のアドバイスをしっかり聞いて、自分に合った学習計画を作れるようになってほしいと思います。

学習計画を立てるためのポイント

例えば、高校3年生になって、いざ学習計画を立てよう、というときに何から始めれば良いんですか、という相談もよく受けます。そういう場合には、まずは志望校を決めて、よく研究しましょう。大学のHPを見たり、学校案内を読んだり、過去問を解いたり、受験日を調べてみたりと、方法はいろいろありますが、目指すゴールを明瞭にするのが第一です。これはどの学年、状況の生徒に対しても言えることですね。

また、高校生だと学校行事や部活動で忙しい人も多いでしょうから、効率良く学習計画を立てるために注意するべきポイントをいくつかお教えします。

・今の進路の状況、学習・成果(模試の結果など)を意識する。
定期テストや模試の結果は、最も効率の良いデータになります。自分の得意や苦手を数値としてしっかり把握し、それをどう活かすか、どう克服するかを考えましょう。

・一度立てた計画も、最新の成果によって変えていく。
計画を修正するのは悪いことではありません!体調や成績の上下にあわせて積極的に見直し、最適な計画に更新していきましょう。

・隙間時間を有効活用する。
自宅や自習スペースで机に向かっている時間だけが学習時間ではありません。通学などの移動時間も学習時間として考え、英単語や暗記科目などに積極的に利用しましょう。

・あまり緻密すぎず、無理のない内容に調整する。
詰め込んで量をこなすより、集中力をキープして効率的に学習することが大切です。適度な休憩・気分転換の時間も忘れずに計画に加えてくださいね。

頑張った日々の積み重ねは揺らがない自信になる

学習計画を後で見返してみると、頑張った日々そのもののように感じられると思います。相談を受けた生徒にも言っていることなのですが、試験のときには学習計画をお守り代わりに持って行ってほしいと思います。「私はこんなに頑張ったんだから大丈夫」という自信が、気持ちを落ち着かせ、きっとあなた自身の実力をしっかり発揮させてくれるはずです。

学習計画

医学部受験のプロが教える学習計画との付き合い方

学習計画を立てる前にやっておくべきこと

学習計画を立てるときに重要なことは、自分の目指す大学がどのような問題を出題し、どの程度解答すれば合格するのか、という現実を知ることです。それには4月の段階で直近の過去問を解いてみるのが最適です。なかには過去問を怖がってなかなか解こうとしない人がいますが、それだといつまで経ってもゴールは見えてきません。現実と向き合い、自分が本当に行きたい大学の要求レベルを知ることが合格の第一歩です。そのうえで、自分の現状とボーダーラインとの差を明確に認識し、限られた期限までにその差を埋めるための方法を考えます。

次に、自分の弱点を知ることです。まず、それぞれの科目の学習ベースとなる教材を選びます。最初は基本だけ理解できればいいので、なるべく薄いものにしてください。そして全範囲を一通り解きながら、どの分野が弱いのかをチェックします。薄いテキストなら2週間で終わるはずです。どこが分かっていて、どこが分からないのか、◯・△・×などマークをつけながら、選別作業を一気に進めてください。最終的に問題集の目次を見ながら、どの分野が苦手なのかを瞬時に判断できるように、全範囲を体系的に見渡せるようにしましょう。

高校生の場合、学校でまだ習っていない分野もあると思いますので、余裕がなければそこだけ除外してもかまいません。ただ、難関レベルを目指す人は学校の授業進度にとらわれず、自分でどんどん進めるべきです。意識レベルの高い受験者同士の競争となりますので、高3の夏が終わるまでに全範囲を終えることが望ましいです。人よりも上に行きたければ、人と同じことをしていてはいけません。人がしない努力を積み上げていくことが絶対に必要です。その意識をもてないようであれば、難関レベルには向かないので、避けたほうが良いでしょう。単なるブランドイメージだけではなく、自分の性格や学力、体力を冷静に分析しながら自分に合った志望校を選ばないと、後々ムダに苦しむことになります。

具体的な学習計画の作り方

メディカルフォレストでは、生徒自身の学力と志望校についてのデータをもとにマネジメントミーティングを開きます。その生徒の目標設定について、直近の合格者や専門の講師たちと話し合うのですが、ここで学習目標を明確に設定するのが第一の目的です。

その際、その差をなるべく具体的な数値で表すようにしてください。たとえば、自分で解いた過去問の得点率を出して、ボーダーラインとの差が20%だとすれば、その差をどの科目でどれくらい埋められるかを個別具体的に考えましょう。また、公開模試の判定を夏までにAレベルまで引き上げ、冬までにSレベルにもっていく、などというように、達成感が得られる形で目標を設定してください。

計画表は、科目ごとに、

①学期単位
②月単位
③週単位

の3種類をつくります。長期・中期・短期と区切ることで、期限までにやるべきことをはっきり意識できます。学期単位の計画では、大まかに夏休みが終わるまでに基礎固めをする、2学期からは総合問題演習と過去問演習を始める、といったように、ゴールまでの大きな流れをイメージできるように工夫しましょう。月単位の計画では、科目ごとに使用する教材を決めたら、2か月で1周回す、というように具体的な回数を設定してください。教材の内容にもよりますが、1冊の問題集を年間通して5周以上は回したいところです。週単位の計画では、1日に何題やればいいかを決めます。1冊の問題集の総ページ数を30日で割れば、1日の問題数が分かります。短期間で細かく目標を達成することで、集中力も維持できますし、達成感によって向上心も上昇します。

計画表を自分の部屋に貼り出して可視化すると「決めたことをきちんとやろう!」という意識が強まりますし、周りに公表することで「しっかり考えて勉強しているな」という理解も得られるのでおすすめですね。また、周囲を巻き込むことで自分の言動に責任が生じてきますから、より気が引き締まりますよ。
年間学習計画表サンプル
年間学習計画表

臨機応変に動ける2割を残しておこう

計画を立てる時に、自分の可処分時間を完璧に把握できる人はほとんどいませんから、最初のうちは計画どおりにいかないのが当然です。一般的な合格者の モデルケースをベースにしたうえで、自分の適性に合うように、少しずつ学習計画を軌道修正しながら勉強を進めていきましょう。はっきり言ってしまえば、受験勉強における計画どおりの勉強は全体の8割くらいで、残りの2割は臨機応変に、走りながら考えていく、というくらいでいいのです。

たとえば、1週間のうち、月曜日から金曜日までは予定を入れ、土曜日と日曜日は空白にしておき、そこでやり残した分を仕上げる感じです。絶対に翌週に持ち越さないことが重要です。それをやると、復習する量が溜まってきて、いずれパンクしてしまいます。勉強への熱が一気に下がってしまいます。

体調が悪くてその日の範囲を終わらせられない時もあるはずですし、調子が良くて、もっとやれる!という時には、計画より多くの問題を解いてもいいのです。ただし、勉強を全くやらない日を作らないようにしましょう。1回休むと、ズルズル休んでしまうのが人間という生き物なのです。勉強を習慣化させることができれば、こんどはやらないと不安になる、という心理になります。スポーツをしている人ならわかるでしょう。一旦、運動する習慣がつき、食生活が改善されれば、意識や体質も変わり、以前のような食事ができなくなります。それと原理は同じです。

医学部受験を考えている方へのアドバイス

医学部受験では、何年もかけて勉強している受験生がいます。もちろん自分のペースで2年3年とかけてやるのも一つのあり方です。ただ、合格するために必要な勉強量は同じなわけで、それを3年に引き伸ばしてゆっくりやるか、一気に1年で集中してやるか、どちらがいいか学費の面からいっても体力や精神の面からいっても後者を目指すほうがいいと思います。そのためには、趣味や遊びの時間など、多くのものを捨てなければなりません。つまり、覚悟を決めないといけないということです。医師を目指すなら、いち早く医療現場に立って、自分のやりたいことを思う存分やったほうが実りある人生を送れるはずです。そう思うなら、あとは行動するのみです。受験勉強はやった分だけ、結果はついてきます。努力は裏切りませんから、安心して精一杯の努力を積み重ねてみてください。

女子のポイント

イラストアイコンで計画表をかわいくアレンジ♪

アイコンイラストにチャレンジしてみよう!

いつも目に入る学習計画表や個人の予定を書き込む手帳が、勉強の予定ばかりで殺風景…という方も多いのではないでしょうか。そんなときは、ちょっとしたワンポイントのイラストアイコンを入れるとメリハリがつき、やる気アップにも効果がありますよ。

テストや提出物、科目名など、何度も出てくるような言葉はイラストアイコン化して見た目を統一すると、ぱっと見たときにわかりやすくなりますし、スペースが節約できるので、小さな手帳などにも書きむことができます。また、いろいろな図形を描くことは右脳を働かせることにもなりますから、気分転換にもよさそうですね。

今回は、ボールペンで簡単に描くことができるイラストアイコンをいくつかご紹介します。

用意するのはボールペンだけ!さっそく描いてみよう

今回ご紹介するイラストアイコンを描くのに必要なものは、ボールペンだけ。難しいテクニックを使わなくても、「丸」「三角」「四角」と「表情」を組み合わせるだけですぐに描けるものばかりです。ちなみに、インクの色は黒だけでも構いませんが、赤、青、緑などがあるとイラストにバリエーションをつけることができます。

STEP1 丸を描いてみよう
描き始めは上でも下でも、どこでもOK。右回りでも左回りでも描きやすい方向で、ひと筆で描こう。

01-circle

描いた丸に線を足すだけで、簡単なアイコンが完成!

01-apple 01-tree 01-cherry
りんご さくらんぼ

STEP2 三角を描いてみよう
描き始めはどの頂点でもOK。ひと筆でも、2画や3画でも、描きやすい描き方で描こう。

01-triangle

三角に線を足すとハンガー、傘、サンドイッチに!いろいろな形の三角でバリエーションをつけよう。

01-hanger 01-umbrella 01-clover
ハンガー クローバー

STEP3 四角を描いてみよう
「三角」と同様に、描き始めはどの頂点でもOK。自分の描きやすい描き方で描いてみよう。

01-square

正方形、長方形、台形を使い分けることでいろいろな形が表現できます。

14-shopping2 01-glass 01-notebook
プレゼント ジュース ノート

STEP4 表情をつけてみよう
表情をつけるとアイコンが一気にかわいく!気分に合わせて描き分けてみよう。

04-example2

目や口の形でいろいろな表情を表現できます。

04-happy1 04-grin 04-tehepero
にっこり やったね てへぺろ
04-sad 04-surprise 04-stressed
しょんぼり びっくり 困った

STEP5 組み合わせよう
3つの形と表情、色を組み合わせるだけでいろいろなアイコンを描くことができます。

01-sandwich 14-study 14-movie
三角+四角
サンドイッチ
三角+四角
勉強
三角+四角
映画
09-ice-cream4 14-off 14-bicycle
丸+三角
アイスクリーム
丸+四角
お茶
丸+四角
自転車
14-box 09-candy4 14-chopstick
四角+表情
お届けもの
三角+四角
キャンディ
三角+四角
お箸

気分が上がる学習計画表で毎日を過ごそう

いかがでしたか?毎日眺めるものだからこそ、こうしたちょっとした工夫で雰囲気を変えると気分も上がりますね。

また、認知心理学などの記憶の実験で、文字だけよりも、画像と文字の組み合わせになった情報の方が記憶に残りやすいという結果が出ています。これは、脳が言語とイメージの両方で記憶するからだと言われています。

毎日の習慣を、文字だけでなくイラストアイコンでも脳にインプットすることで、「これから勉強するぞ!」「今日はしっかりリラックスするぞ!」と、気分も切り替えやすくなるのではないでしょうか?

受験勉強は自分との戦いです。自分の気分ややる気をしっかりコントロールして、毎日の勉強に向き合ってみてくださいね。

この記事は、下記Webサイトのご協力のもとに構成しています。
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