夕部 泰弘
私の講義では、基礎知識を私が説明しながら全て板書で書き出します。生徒は説明を受けながら展開される知識を写し、その中で不明な内容があれば質問できるので、概念や生命現象についてわからないという状態は生じにくいのではないかと思います。
もうひとつは、読解力です。特に生物で伸び悩む生徒の多くが、近年私立医学部でも激増した実験考察系の問題を苦手としています。科学的な文章で筆者の伝えようとしていることは何か、図表が示すことは何か、を把握する方法を教えられてきた生徒はほとんどいません。私の講義では、どのように手と目を動かして問題を読解するか、を伝えます。
近年の医学部入試は、科学論文を読み書きする能力の基礎を問う問題が非常に多いです。合否を決するのは読解力です。
文であれば出題者の言おうとすることを文字列(文章)から把握する力であり、それは、文中から文の骨格と対比を示す単語を選び出す能力です。図表であれば、まず実験や観察の過程を図にして把握し、軸や分類項目からその図表の目的を掴んだ上で、どのような傾向があるか、実験観察の目的との関係でなぜそうなっているのか、を把握する能力です。普段の演習からその力をつけていることが最も大切です。
横浜市立、山形、高知、岡山、大分、独協医科、国際医療福祉、東北医科薬科、東邦、日本、東京女子医科、北里、聖マリアンナ医科、東海、杏林、埼玉医科、金沢医科、岩手医科など