私は、現役時代は河合塾に通い、建築学科を志望していました。かなりの勉強嫌いで、自ら進んで勉強するということが少なく、偏差値は50未満でした。しかし、もともと「浪人したら医学部志望に転向しよう」という思いがあったため、昨年度の受験後、志望を建築学科から医学部に変更しました。その上で、自分が勉強嫌いであり、かつ昨年度まで全く化学を勉強してこなかったことを考慮し、少人数制で一からの学習ができるメディカルフォレストに入学しました。
入学した頃は、これから始まる浪人生活が不安でしかありませんでしたが、今では1年間ここで勉強できて良かったと感じています。今回は、私が1年の浪人生活を通して合格を目指す上で感じたこと、経験したことを伝えられたらと思います。
受験において、私が最も武器としていたのは数学と物理でした。今回は数学と物理とともに共通して言うことのできる大切なことについて紹介したいと思います。
まず、この2教科において最も重要なのは、1問1問に対してどの公式、方程式をどの様な順で使っていくかを見抜くことです。そのために大切だと私が思うのは、公式、方程式の深い理解です。物理の一部方程式にはありませんが、ほぼ全ての公式には証明があります。そして同時にその証明の上で公式の間に繋がりがあります。その繋がりを知ることこそが問題の解法を見抜く上で最も必要なことです。
私は、その繋がりを知るためには教科書を読むことをおすすめします。教科書には公式の証明や導出が記されているため、それをきちんと読み、理解することで自ずと解法を見抜くことができるようになると思います。このようにして一つ一つを丁寧に理解することが、学力の向上に大きく繋がっていくでしょう。
私は暗記がとても苦手で、中学の頃から英語に強く苦手意識を持っていました。そのため、得意な数学や物理に偏りがちな勉強をしていました。現役時代は英語の勉強方法もろくに分かっておらず、他の受験生からすれば「本当に英語勉強をしているの?」というレベルだったと思います。
メディカルフォレストに入学した時は、単語も覚えていなければ文法もろくに分かっていない、そんな状態でした。しかし授業で英語を一から学び直していくうちに、文法のパズルを当てはめていくような要素に気づき、だんだんと分かると思えることが増えていきました。単語も、週2回のウィークリーテストを受けるうえで着々と身につき、入学した時は40しかなかった英語の偏差値も60まで上げることができました。
どの教科であろうと、自分に合った理解の仕方や暗記法があるので、自分の「それ」に気づき、実戦していったことが英語の学力向上に大きくつながったと思います。
スタート地点が周りよりも低かった私にとって、この1年は挑戦続きの1年でした。その中でも、今までと同じ勉強法ではまた同じ結果に終わってしまうと思い、単に覚えていくだけだった今までの勉強方法から一転し、一つ一つを根本から理解するような勉強法に変えたことが、最も大きな挑戦でした。
また、化学を1年でほぼ無知の状態から完成までもっていかなければならなかったため、1回の授業の中での負荷はとても大きかったです。しかし、それを1年間続けたことによって、より深い理解と共に大きく学力を向上することが出来、結果的に合格を勝ち取れたため、この挑戦をして良かったと思っています。
そして同時に、深く理解するための手助けをしてくださった先生方にはとても感謝しています。このメディカルフォレストという環境で、先生方との距離が近かったからこそ、多く質問が出来、深い理解を得られたと思います。
最後に、この1年間は私の中で最も多くのことを学び、経験した1年でした。今後もここでの経験をいかし、大きく成長していけたらと思います。