インタビュー

理数系科目克服のカギは「解き直し」にある

今回は、数学科・物理科の古宮先生に理数系科目の克服について伺いました。

問題を見て、すぐ答えを出そうとしない

私が思うに、理数系科目が苦手な女子はやはり多いと思います。苦手意識を持ってしまっている人が多い、といったほうがいいでしょうか。理数系の科目が他の科目と決定的に違うのは、問題を見てすぐに答えを出そうとしても絶対に無理、ということですね。女子は真面目な子が多いので、出題された内容にそのまま向かっていこうとしてしまう。理数系科目に対峙するには、その前の1ステップが大切です。やみくもに答えを出そうとするのではなく、問題を理解して条件を数式で表す、話を整理する、その過程で答えに近づこうとする、この大前提を忘れないことが理数系科目を解く大きなカギになるでしょう。

教科書を一から丁寧に読み込む

さて、理数系科目が苦手だという人に本当に多いのが、問題集だけで勉強し続ける人です。問題集は確かに大切ですが、それと一緒に教科書も片手に勉強をしてもらいたいと思います。問題集にも、公式や解法といった実用的なテクニックは載っていますからそれで十分、と思ってしまいがちですが、それをぐっとこらえて、一度教科書に載っている根本的な話を理解しようとしてみてください。教科書は最初に読むと分かりづらいかもしれませんが、実は一度問題を解いたあとで読み直すと、分かりやすい上に新しい発見があることに気づくはずです。問題を解きっぱなしにしないこと、特に、問題が解けた範囲ほど解き直し、考え直すことが大切です。騙されたと思って一度試してみてください。

もう一度、解き方の流れを意識して解き直す

理数系の科目でよくある相談が、「以前は解けていた問題が解けなくなってしまった」という類のものです。これは、ある程度学習ができてきたからこそ発生するスランプです。学習し始めの頃は、解法、つまり解くための公式やテクニックといった道具の数が少ない状態です。ですからとにかくその少ない道具で問題に立ち向かう。うまく当たれば解けてしまいます。しかし、学習が進むと使える道具が増えてきますから、選択肢も増えるわけです。すると、問題にどの道具使ったらいいかがわからなくなってしまう。しかし、それは大変いいことです。

ここからが肝心ですが、解けた問題を意識して解き直すと、どの問題にどの道具を使えばいいかという道筋がだんだんわかるようになってくるはずです。覚えた知識の整理をすれば、基本のレベルから発展のレベルへと進んでいけます。私のかつての教え子の中に、数学の公式や解法を全部覚えようとしてしまう子がいました。その子はまだ現役の高校生でしたが、私はその姿勢では頑張っても医学部合格は厳しいのではないかと思っていました。しかし、最初は暗記でもいいから、そこから理解しよう、自分で解答をつくれるようになろう、という私の指導を素直に聞いてくれ、解き直しという、ある意味億劫な勉強に時間を使うことを嫌がらずにやってくれました。その結果、浪人はしましたが最終的には志望した医学部へ合格していきました。

みなさんも覚えようとするところから、理解しようというところへ意識を持っていくことができれば、苦手の克服は可能だと思います。また、最初は分からなくてつまらないと思っても、ある程度のラインを越えれば解くのが楽しいと思えるようになってくるはずです。物理も数学も本来は楽しいものです。ぜひ、楽しんで勉強してください。