フォレストクイズ25②

2025年5月3日

第2回目のフォレストクイズ25です。世間はゴールデンウィーク真っただ中ですが、フォレスト生にとっては河合の共通テスト模試が行われることもあり、受験生活の日常の中の一日、という感じかもしれませんね。模試は今の自分を見つめるいい機会。苦手が何かをハッキリさせて、克服に向けて計画を立てていきましょう。

さて、今回のフォレストクイズは現在(2025年5月)流行している病気についての問題です。

Q.乳幼児期に受ける「五種混合ワクチン」により予防できるものの、効果は小学生頃に薄れてしまうため注意が必要である、「長期間にわたり咳が続く」ことから名が付いた病気は何?

~~~答えは下にスクロール~~~

A.百日咳

今年の春、百日咳の流行が続いています。コロナ禍以降は減少していた患者数はコロナ禍前の水準を超えており、ピークが見えていません。また、従来の薬に耐性を持った耐性菌によるものも少なくないため、治療にも困難が生じています。
百日咳は、その名の通り長期にわたり咳が続く病気です。普通の風邪のような病状が見られる「カタル期」の後、咳がひどくなる「痙咳期」がやってきます。この時期には「小さく激しい咳が息継ぎもできないほど短時間に繰り返され、その終わりに息を吸う時にヒューという笛のような音が出る」という症状が繰り返されます。息継ぎが難しいため顔が赤くなり、唇にチアノーゼ(酸欠のため皮膚などが青紫色になる現象)が見られることもあります。やがて咳の頻度は減り「回復期」へと向かっていきますが、回復期が2~3か月程度続くこともあります。
成人にもなれば百日咳は重症化することは少なく、「咳が続く風邪っぽい症状」として見過ごされてしまうこともありますが、乳幼児においては痙咳期に咳の代わりに無呼吸になっていまい、酸欠などを起こして重症化することも少なくありません。よって、乳幼児と接する機会が多い人は更なる注意が必要となります。重症化しやすい乳幼児への感染を防ぐために「五種混合ワクチン」の定期接種が可能となっていますが、このワクチンによる百日咳の予防効果は、小学校の頃には薄くなってしまいます。そのため、小学校就学前や高学年時にワクチンの追加接種も推奨されています。補足ですが「五種混合ワクチン」について解説を加えると、元は「ジフテリア・百日咳・破傷風」の「三種混合ワクチン」、2012年からは「ポリオ」を加えた「四種混合ワクチン」が接種されていましたが、2024年から「Hib(ヒブ、インフルエンザ菌b型)」を加えた「五種混合ワクチン」が定期接種可能となっています。
百日咳は飛沫感染が主な感染経路で、やはり予防として大事なのは「手洗いうがい・手指消毒、マスクの着用」のようです。他の病気の予防とあわせて意識していきたいところですね。

浮かれ気分な街中にあっても、自分のペースを貫いて勉強を続けていく。そんなブレない気持ちを作って、この一年間を駆け抜けていきましょう!頑張れフォレスト生!!

メディカルフォレスト上山

(次回のフォレストクイズ更新は5/15の予定です。)

出典
百日咳感染者拡大について https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250422/k10014785791000.html
百日咳に関する解説 https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/2d7c3cbb180148fca0d6eb57a568d4954b80c39e
コトバンク
https://kotobank.jp/word/%E7%99%BE%E6%97%A5%E5%92%B3-120971#w-1199165