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フォレストクイズ25㉚(2026/1/8)

2026年1月8日

第30回目のフォレストクイズ25です。新年最初の今回が今年度のフォレストクイズ25の最終回です。今年度もご愛顧いただきありがとうございます。さて、2026年は十干十二支で「丙午(ひのえうま)」の年です。馴染みのない方もいるとは思いますが、我々がよく用いる「十二支」に加えて「十干」というものも組み合わせたのが「十干十二支」で、元々は「丙午には火事が多い」と考えられていたところに、江戸の街を襲った大火の原因となった八百屋お七という女性の逸話が結びつけられ「丙午生まれの女性は気性が激しく、夫の寿命を縮める」という迷信が生まれました。前回の丙午であった1966年には出生数が25%も低下し、合計特殊出生率は前年の2.14から1.58へと大きく下がりました。今となっては丙午の影響はそこまでではないと予測されますが、2024年の合計特殊出生率は1.15と過去最低で、2025年の出生数も過去最低を更新する見込み。よって丙午の迷信とは関係なく2026年も出生率は減少するのではないでしょうか。出生数増加が見込みにくい中で社会を維持していくためにどうすればよいのか、というのは国民全員が考えていかなければならないことです。

さて、今回はある偉大な学者について触れ、その名言をもって、今年度のフォレストクイズ25を締めようと思います。

Q.ガリレオ・ガリレイが亡くなったちょうど300年後の1942年1月8日に生まれた、ブラックホールの研究などで名を残した理論物理学者で、博士課程の頃にALSを発症し「車椅子の物理学者」と称されたのは誰?

 

 

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A.スティーブン・ホーキング

今日・1月8日は宇宙論の分野で多大な功績を残したスティーブン・ホーキング(1942-2018)の誕生日です。問題文にあるように、この誕生日はかのガリレオ・ガリレイが亡くなった日のちょうど300年後でした。ちなみに亡くなった3月14日は、やはり宇宙に関して偉大な功績を残したアインシュタインの誕生日でもあるそうです。ホーキングは、21歳の時にALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症しながら、途中でその進行が止まったことで、50年以上に渡り車椅子による生活(コミュニケーションの際は合成音声装置なども用いた)の中で研究を続けたことでも有名です。そんなホーキング氏は著作や講演、インタビューなどで様々な発信を行っていましたが、今回はその名言の数々をフォレスト生の皆さんへのエールに変えてご紹介します。

“Remember to look up at the stars and not down at your feet. Try to make sense of what you see and wonder about what makes the universe exist. Be curious. And however difficult life may seem, there is always something you can do and succeed at. It matters that you don’t just give up.”
「まず、星を見上げて、自分の足を見ないようにすること。次に仕事をあきらめないこと。仕事はあなたに意義と目的を与えてくれ、それがなくては人生は空っぽになるからだ。3番目に、運よく愛を見つけられたなら、愛がそこにあると忘れず、投げ捨てたりしないこと」

“Intelligence is the ability to adapt to change.”
「知性とは、変化に対応する能力のことだ」

“My advice to other disabled people would be, concentrate on things your disability doesn’t prevent you doing well, and don’t regret the things it interferes with. Don’t be disabled in spirit, as well as physically.”
「ほかの障害者の人たちに助言するとしたら、障害に妨げられずにあなたがうまくできることに集中し、何ができないかを無念に思わないこと。身体的だけでなく、精神的にも障害者になってはいけない」

フォレスト生の皆さん。あなたが積み上げてきたものを全て出しきろうとしてください。実際にはそれは簡単なことではなく、何かしら上手くいかないことは出てきてしまうものです。それでも自分が自分に対して納得することができるか、という点は今後の人生にも影響を与えます。勉強の面でも健康の面でも、全てを限界まで整えて、当日を迎えてください。

頑張れ、フォレスト生。

メディカルフォレスト 上山

 

出典

ホーキング コトバンク https://kotobank.jp/word/%E3%81%BB%E3%83%BC%E3%81%8D%E3%82%93%E3%81%90-3170157
ホーキング氏とガリレオ、アインシュタインについて ハフポスト https://www.huffingtonpost.jp/entry/einsteinhawking_jp_5c5d63c4e4b0974f75b21d53
ホーキング氏の合成音声について https://wired.jp/2018/04/12/giving-hawking-a-voice/
“Remember”から始まる名言 ホーキング氏の功績をまとめたサイトより https://www.hawking.org.uk/in-words/speeches/speech-5(訳はBBCのサイトより https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-43413185)
“Intelligence”から始まる名言 フォーブスより https://www.forbes.com/sites/christinecomaford/2018/03/17/the-soulshake-of-stephen-hawking/(訳はフォーブスジャパンのサイトより https://forbesjapan.com/articles/detail/20418)
“My advice”から始まる名言 BBCより https://www.bbc.com/news/health-43399921(訳はBBCのサイトより https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-43413185)

丙午について ヤフーニュース https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/6373cf6ad5eccf07995126cf966e349b9c585ffb
丙午は火事が多いとされることについて 東京消防庁 https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/learning/elib/qa/qa_35.html
2024年の出生率について ヤフーニュース https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/9200397b9bfbd63839368e669d621b650b944824
2025年の出生数の試算について 日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA0334Z0T01C25A2000000/

 

フォレストクイズ25㉙(2025/12/29)

2025年12月29日

第29回目のフォレストクイズ25です。今年(2025年)最後のフォレストクイズ25の更新で、残りは今回と次回・1月8日の2回です。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。今日・12月29日は17世紀イギリスの医師トマス・シデナム(1624-1689)の命日です。シデナムは当時の理論偏重の傾向にあった医学界において臨床観察を重視し、観察を通じて疾病の特徴を詳細に記したことで知られています。その姿勢は古代ギリシャの偉大な医学者ヒポクラテスに通じるため、後世に「イギリスのヒポクラテス」と称されたことで知られます。マラリアの治療に「キナ」という南米原産の樹木の樹皮を用いたことでも知られており、これはマラリア治療薬「キニーネ」の由来となっています。

さて、今回のクイズではシデナム同様「観察」を重視したある学者について紹介します。

Q.観察などによる生きた知識への探究心は「学問は活物(いきもの)で、書籍は糟粕(そうはく)だ」という言葉にも表れている、粘菌の研究をはじめとして様々な学問に通じた戦前の学者は誰?

 

 

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A.南方熊楠(みなかた・くまぐす)

今日・12月29日は南方熊楠(1867-1941)の命日です。南方は実に様々な学問に通じた一方で「奇人」とも称される人柄からエピソードには事欠かず、後世にも様々な伝説が残る人物です。南方は多くの書物を読んでいた一方で、様々な物事を興味深く「観察」することを重視していました。問題文にもあった「粘菌」と呼ばれるタイプの菌類の研究では、自らが採取したもの1000点あまりに加え、様々な人物からの寄贈も含めて6700点もの標本を所有していたとされています。こうした南方の活動の支えとなったのが「世界にまるで不用の物なし」という考え。世界を作り上げている全ての相互作用的な在り方への興味関心がそこにはありました。

「学問は活物」という言葉は、これから医師を目指すフォレスト生の皆さんにも重要な考え方となるのではないでしょうか。医学界が日々進歩を続け、また病気も流行りや新たな感染症の発生などが起こる中で、医師は常に新たな知識を追い続ける必要があります。また、医師として患者に向き合う時「病気ではなく病人を診る」とはよく言いますが、ある知識を知っているだけでなく、どう活用するか、あるいは知識に囚われずに個々の患者に対してどう向き合うか、ということが重要です。

また、今はひたすら勉学に励むフォレスト生の皆さんですが、その勉学はそれそのものが目的ではなく-つまり大学に合格することが目的ではなく-やはり医師となって、多くの人々のために活動していくことこそ大きな目的であるはずです。今の苦しい勉強の日々も、皆さんが持つ絶対的な目標-「医師になる」-を思い起こせば、少しはエネルギーになって歩み続けることができるのではないでしょうか。2026年はもう目の前です。最後まで走り抜けていきましょう。

年末年始、何卒元気にお過ごしください。何度でも何度でも言います。手洗いうがいを忘れずに!2026年をよき一年とするべく、よい2025年残りの日々を過ごしていきましょう!頑張れフォレスト生!

メディカルフォレスト 上山

 

出典

コトバンク 南方熊楠 https://kotobank.jp/word/%E5%8D%97%E6%96%B9%E7%86%8A%E6%A5%A0-16877#w-139075
「学問は-」 https://www.google.co.jp/books/edition/%E3%81%93%E3%82%8C%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF_%E3%83%9B%E3%83%83%E3%83%95%E3%82%A1/a3GmDwAAQBAJ?hl=ja&gbpv=1&dq=%E5%AD%A6%E5%95%8F%E3%81%AF%E6%B4%BB%E7%89%A9%E3%81%A7%E3%80%81%E6%9B%B8%E7%B1%8D%E3%81%AF%E7%B3%9F%E7%B2%95%E3%81%A0%E3%80%80%E5%8D%97%E6%96%B9&pg=PT171&printsec=frontcover
「世界に-」 https://www.aozora.gr.jp/cards/000093/files/4790_35939.html
粘菌研究について http://www.asahi.com/area/wakayama/articles/MTW20151113310520001.html

コトバンク シデナム https://kotobank.jp/word/%E3%81%97%E3%81%A7%E3%81%AA%E3%82%80-3154032
シデナム 慶應義塾大学医学部放射線科学教室https://med-history.online/profile-sydenham.html

フォレストクイズ25㉘(2025/12/23)

2025年12月23日

第29回目のフォレストクイズです。今日・12月23日は文筆家サミュエル・スマイルズ(1812-1904)の生誕日です。スマイルズは成功者の伝記を多く書き、それらをもとにした啓発書『自助論(Self-Help)』で特に有名です。その中に登場した「God helps those who help themselves.」というフレーズは、日本では明治時代に『西国立志編』というタイトルで出版された際に「天は自ら助くる者を助く」と訳されて多くの人に支持されました。皆さんも自分の身を自らの力で立てるべく、努力を積み重ねている最中ではないでしょうか。

現代においても繰り返し読まれる同書ではありますが、本来この作品は共助や相互扶助といった観点にも触れており、自助のみに終始しているわけではないともされています。自助のための努力によって拓ける道は確かにあり、それに邁進することは勿論尊いことです。ただ、その視点だけで全てが解決できるわけではありません。自助が難しい人が目の前にいるとしたら。あるいは個人に降りかかる困難はなぜ生じるのか。自助、共助、あるいは公助。そういったことについてもいつかは考えなければならないでしょう。

さて、今回は医学に関して将来目指されているものについて出題します。

Q.SDGsのゴール3「健康と福祉」の中でも達成が目指されている、「すべての人が、適切な健康増進、予防、治療、機能回復に関するサービスを、支払い可能な費用で受けられる」ことを指すアルファベット3文字の略語は何?

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A.UHC

UHCは「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ」の略。SDGsのゴール3「健康と福祉」の中のターゲット3.8がUHCの達成についてのものです。今月(2025年12月)6日、UHCの世界中での達成のため途上国支援の拠点として「UHCナレッジハブ」が東京で設立されました。UHCの達成のためには、「物理的アクセス」「経済的アクセス」「社会慣習的アクセス(サービスの重要性が理解され、受け入れられるかなどを含む)」の改善が必要とされています。世界中で、未だに多くの人が十分な医療サービスを受けられなかったり、医療費が経済的負担になっていたりしています。同じ病気になっても、UHCが達成されていない世の中では、その後は大きく変わっていくでしょう。どのようにしてUHCを達成していくか。国民皆保険制度を持ち、屈指の長寿国でもある日本が主導していくことになるかもしれません。

フォレストでは各大学のテスト対策が多く行われています。各大学の傾向を掴めれば、自ずと進む道も見えてくるはずです。迷いなくその日まで駆け抜けられるようにしていきましょう!もちろん、手洗いうがい、体調管理を忘れずに!頑張れフォレスト生!

メディカルフォレスト 上山

出典
UHCナレッジハブについて 朝日新聞 https://www.asahi.com/articles/ASTD62BZSTD6USPT002M.html
UHCについて JICA https://www.jica.go.jp/about/policy/sdgs/UHC.html
SDGsジャパン https://www.sdgs-japan.net/goal3

コトバンク スマイルズhttps://kotobank.jp/word/%E3%81%99%E3%81%BE%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%9A-3156717
自助論の内容について ダイヤモンド・オンライン https://diamond.jp/articles/-/354217?page=2

フォレストクイズ25㉗(2025/12/17)

2025年12月17日

第27回目のフォレストクイズ25です。今日・12月17日はアメリカの医師ヘンリー・ハイムリック(1920-2016)の命日です。物を喉に詰まらせた人に対して行う「ハイムリック法」の考案者として知られています。ハイムリックは喉に詰まらせた人の後ろにまわり、みぞおちのあたりに手をまわして拳を作ってもう片方の手で包み、突き上げるように圧迫して横隔膜を押し上げることを異物の排出を試みる方法です。一般には背中を叩く「背部叩打法」によっても異物が取れなかった場合に行うものとされています。フォレスト生の皆さんもいざという時のために頭に入れておいてほしい処置です。

さて、今日はかつての日本に大きな影響を与えた有名人についての問題です。

Q.かつての名優の名を冠した「夏目雅子ひまわり基金」といえば、どんな病気に関する基金?

 

 

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A.白血病

今日・12月17日は夏目雅子さん(1957-1985)の生誕日です。ドラマ『西遊記』の三蔵法師役や映画『鬼龍院花子の生涯』の主演などで知られた夏目さんは、人気絶頂の中で急性骨髄性白血病となり(一説にはその治療途中にかかった風邪から重度の肺炎を引き起こして)、27歳で亡くなった伝説の名優です。生きていらっしゃれば2026年で69歳。きっと大御所として存在感を発揮していらっしゃったことでしょう。夏目さんが白血病にかかった当時は治療法も少なく「不治の病」として扱われることも少なくなかった白血病。その治療においては抗がん剤で脱毛してしまうことも多く、女優としての復帰を目指した夏目さんは当初脱毛の少ない薬から闘病を始めたといいます。「夏目雅子ひまわり基金」は、治療による脱毛に悩む人にウィッグを提供することを目的に設立された基金で、その創設には夏目さんの兄を夫に持つ田中好子さん(キャンディーズの「スー」として人気を博した)が携わったとのことです。以前フォレストクイズでも「ヘアドネーション」について取り上げたことがありますが(→フォレストクイズ25㉑)、髪の毛という容姿の変化は治療を受ける人々にとって大きな影響を与えるということです。また同基金では骨髄バンクに関する啓発も行っています。夏目さんの時代には骨髄移植というものはほとんど行われていませんでした。現在でも骨髄移植を希望する方の半数近くは国内での移植が受けられていないとされています。骨髄バンクのドナーは18歳以上54歳以下という制限があり、ドナーを引退する人数が新規登録者を上回ればどんどんとその人数は減っていきます。若い人の登録は必ず必要です。献血でもそうですが、ドナーになるためには健康状態の条件があります。これはドナーになりたい意思を持っていたとしてもなれない人がいるということです。フォレスト生の皆さんも、ドナーになれるのであれば是非なってください。

フォレストでは大学別のテスト対策が次々と行われています。各大学合格に向けてのイメージはできていますか?これまで自分が培ってきたものと各大学の傾向を踏まえれば道は見えてきます。まだ見えていない生徒も、ここから必死で積み上げていけばまだ間に合います。ラストスパートです。健康に気を付けて、頑張れフォレスト生!!

メディカルフォレスト 上山

 

出典

夏目雅子 コトバンク https://kotobank.jp/word/%E5%A4%8F%E7%9B%AE%E9%9B%85%E5%AD%90-857498#w-1673173
夏目雅子ひまわり基金 https://www.himawari-kikin.com/outline
夏目さんの闘病生活について https://dot.asahi.com/articles/-/97595?page=1
骨髄バンク https://www.jmdp.or.jp/about/read/number/

ハイムリック法 https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG18H2I_Y6A211C1CZ8000/

フォレストクイズ25㉖(2025/12/11)

2025年12月11日

第26回目のフォレストクイズ25です。今日・12月11日は国連児童基金・UNICEFの前身となる国際連合国際児童緊急基金が創設された日(1946)です。元は第二次大戦による被害を受けたヨーロッパの児童を対象に活動が始められ、次第に世界中の児童が対象となりました。未だに世界中では下痢や肺炎などの予防可能な病気により命を落とす児童が多く存在しています。「児童」は基本的に自らの権利を行使し、擁護する力を持たない存在です。こうした人道的な支援は、「医師」を志すフォレスト生の皆さんにとっても決して無縁な話ではないでしょう。

さて、今日は健康に関して近年注目されている概念について出題します。

Q.「脳」との相互的な関係性にも注目が集まる、独自の神経ネットワークを持ち、「第二の脳」と称されることもある臓器は何?

 

 

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A.腸

今日・12月11日は「胃にいい」の語呂合わせから「胃腸の日」とされています。近年の研究で「腸」が健康にもたらす影響がどんどんと明らかになっています。近年注目されるのは「脳腸相関」という概念です。腸は独自の神経ネットワークを持ち「第二の脳」と呼ばれることもありますが、脳と腸はそれぞれに影響を及ぼし合っています。例えば「腸内の病原菌が増えると、脳は不安感を覚える」といった現象が起こります。これに加えて「腸内細菌」が果たす役割も注目されており、腸内細菌を持たないマウスが腸内細菌を持つマウスよりもストレスに過敏だったり、脳の神経系を成長させる因子を持たなかったりするといった研究もあります。他にも腸は「免疫系」において免疫細胞の半数以上を有していたり、「内分泌系」においてホルモンを分泌する器官であったりと、その役割は非常に多彩かつ重要です。食生活を中心として、日ごろから腸を労わる必要性がお分かりいただけるのではないでしょうか。栄養の偏った食事を避け、腸内の善玉菌の餌になる食物繊維、あるいは発酵食品なども意識的に取ることが腸の健康を保つ鍵といえます。

フォレスト生の皆さんは健康のことを意識する余裕もないような生活を送っているかもしれません。ですが、何をするにおいても身体は最大の資本です。「医者の不養生」という言葉の通りになってしまってはいけません。今こそ自分の身体と向き合い、健康を損なわないようにすることが肝心です。何度でも言いますが、手洗いうがいは最低限徹底していきましょう!頑張れフォレスト生!

メディカルフォレスト 上山

 

出典

脳腸相関 ヤクルト https://institute.yakult.co.jp/dictionary/word_3611.php
腸内細菌 ヤクルト https://institute.yakult.co.jp/feature/008/02.php
腸内環境を整える食事について 新潟県労働衛生医学会 https://www.niwell.or.jp/news/health/000504.html

UNICEF https://www.unicef.or.jp/osirase/back2009/0912_05.htm

フォレストクイズ25㉕(2025/12/5)

2025年12月5日

第25回目のフォレストクイズ25です。

今日・12月5日は作家・北条民雄(1914-1937)の命日です。北条民雄は20歳にしてハンセン病にかかり、入所した多摩全生園で小説『いのちの初夜』などハンセン病を題材にした作品を書いた夭逝の作家です。フォレストクイズでは過去にハンセン病について紹介した回がありますので、よろしければそちらもご覧ください。(→フォレストクイズ25③

さて、今回は近年の医学界で注目されており、問題にもなっている事象について出題します。

Q.2022年には新規で200人近くが該当するなど人数が急増しつつある、2年間の初期臨床研修の後にすぐ美容外科の道に進む医師のことを、漢字2文字で何という?

 

 

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A.直美(ちょくび)

近年「直美」を巡る話題を耳にする機会が増えています。問題文で取り上げた2022年に新たに初期臨床研究を終えたのは8000人。およそ40人に1人は「直美」という選択肢を取っています。その背景には「美容外科の需要の増大」、「美容外科が自由診療である(=保険診療より点数単価が高く、儲かる)」「保険診療の医師の過酷な労働環境」などがあるとされています。
「直美」を巡る問題は様々な視点から語ることができます。「直美では技術が十分に学べない」側面があります。技量が不十分な医師が美容整形手術などを行うことで、医療事故が増えてしまうという問題と同時に、「他の医療分野に転向することは難しくなる」という側面もあります。それはすなわち「保険診療の医師が足りない」という問題にもつながります。あるいは医師が足りないという問題があるからこそ、「保険診療の医師の労働環境が過酷で、断念してしまう医師が出てくる」という問題にもつながります。こうしてみると、現在の医師の労働環境を巡る問題が「直美」という視点からでもよく見えてくるのではないでしょうか。制度を整えなければ、「より稼げて」「より働きやすい」方へ進みたくなる人が現れても当然かもしれません(もちろんその是非は問われなければなりませんが)。高齢化の世にあって、医療の崩壊を避けるにはどうすれば良いのか、早急な議論が必要ではないでしょうか。

12月です。いよいよラストスパートといっていいでしょう。ゴールまで突き進みましょう。何度でも言いますが、手洗いうがい、体調管理も万全に!頑張れフォレスト生!

メディカルフォレスト 上山

出典

直美について ニュース https://www.mbs.jp/news/feature/kansai/article/2025/08/107925.shtml
直美について 長野県医師会 https://www.nagano.med.or.jp/general/project/komichi/wakasato/detail.php?id=140

北条民雄 コトバンク https://kotobank.jp/word/%E5%8C%97%E6%9D%A1%E6%B0%91%E9%9B%84-132156#w-2114720

フォレストクイズ25㉔(2025/11/29)

2025年11月29日

第24回目のフォレストクイズ25です。11月中にインフルエンザの流行が「警戒レベル(医療機関あたりの新規感染者数が30人を超える水準)」となりました。イギリスでは感染力の強い変異型のウイルスが流行しているとのことで、日本でもその感染拡大が警戒されています。街では忘年会を筆頭に年末のイベントが増える時期ですから、フォレスト生の皆さんは最大限の警戒をしてください。繰り返しになりますが、手洗いうがいはマストです!

さて、医学界が教訓としなければならない「ある事象」について出題します。

Q.名作映画『カッコーの巣の上で』でも取り上げられている、精神疾患を持つ人に対し前頭前野と視床の間の神経線維を切断して興奮や妄想などの症状を抑えようとした、1930年代に開発された悪名高い手術は何?

 

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A.ロボトミー(ロイコトミー)

今日・11月29日は「ロボトミー手術」の開発者として知られるポルトガルの外科医エガス・モニスの誕生日(1874-1955)です。まだ精神疾患に関する治療法がほとんど確立されていなかった19世紀前半、他の学者が行った動物実験を機に精神疾患による不安障害の治療法として、モニスは「前頭前野と視床の間の神経線維を切断する」という手法を考案します。モニスは神経線維が多く結合した「白質」と呼ばれる部分を切除するこの手術を「白」と「切除」の合成語で「ロイコトミー」と命名しました。後にこの手術を積極的に行うウォルター・フリーマンという医師は「前頭葉」の「葉」に因む「ロボトミー」の名を広めます。この手術は興奮状態などの緩和という観点ではある程度の成果を上げたものの、不可逆な手術の末に重篤な副作用が多く見られるという問題が発生しました。損傷のために障害が残ったり、感情反応が低下したり無力感が残るなど、かえって社会参加が困難になるケースは少なくありませんでした。問題で取り上げた『カッコーの巣の上で』は精神病院を舞台とする映画ですが、その中である登場人物がロボトミー手術を受けさせられ、以前と変わり果てた姿になるシーンがあります(ネタバレ防止のため詳細は触れないこととします)。しかもそうした副作用は興奮状態の緩和といった「成功」の影に隠され、十分な経過観察を経ずして世に宣伝されることとなります。エガス・モニスは1949年にノーベル生理学・医学賞を受賞します。その時点でも多くの「被害者」が生まれていたのにもかかわらず、です。1950年代以降様々な向精神疾患薬が発明されたためロボトミーは実施されなくなり、禁止されるようにもなりました。しかし、患者の権利を大きく侵害しているはずの「ロボトミー手術」は、画期的な手術としてもてはやされていた時期が確かにありました。それはなぜでしょうか?同じ過ちを繰り返さないために、何がこの事件から学べるでしょうか?

近年では「ELSI(エルシー)」という言葉があります。「ethical, legal and social implications」の略称で、日本語では「倫理的・法的・社会的な課題」と訳されることが多いです。元々「ヒトゲノム研究」から生まれた概念とされ、医学・生命科学などの分野をはじめとする新しい科学技術によって生じうる様々な課題のことを指します。技術が大きく発展し、我々の予想を超えていく時にはどんな課題が生まれるかもまた我々の想像を超えてくるでしょう。医師になるならそうした点についても考えていく必要があります。皆さんはその準備ができていますか?今のうちからその訓練をしておきましょう。頑張れフォレスト生。

メディカルフォレスト上山

出典

ロボトミー手術について https://shohgaisha.com/column/child_detail?id=3033
カッコーの巣の上で https://press.moviewalker.jp/mv1638/
ELSIについて https://square.umin.ac.jp/platform/elsi/elsi.html

インフルエンザ流行について https://news.yahoo.co.jp/articles/0e96ec71f6c0c08930fa5d080f84d917a32c583d

フォレストクイズ25㉓(2025/11/23)

2025年11月23日

第23回目のフォレストクイズ25です。とあるネットユーザーの投稿を機に「ガン」の研究団体などへの寄付が増加しています。ネットユーザーの「なかやま」さんは、現役の大学生でありながら希少がんの一つである類上皮肉腫(るいじょうひにくしゅ)により先月(2025年10月)12日に亡くなり、翌日の13日に「なかやま」さんの友人がその死をSNSに報告したのですが、なんと翌日の14日、そのSNSアカウントにネットスラングである「グエー死んだンゴ」というフレーズが投稿されました。これは「なかやま」さんが生前に予約投稿をしていたもので、その健気なユーモアが人々の耳目を集め、結果として「ガン」に関する寄付金の増加につながりました。たとえば「なかやま」さんが入院していた北海道がんセンターは前年の寄付が0件だったにもかかわらず、「なかやま」さんの投稿をきっかけに1000件、400万円を超える寄付がありました。若くして亡くなった「なかやま」さんの遺志が今後の「ガン」研究へとつながり、患者を救っていくかもしれません。難病の研究はどうしても発展が遅くなりやすいですが、少しでも多くの患者を救えるよう、医学者たちのみならず、多くの人々の力で未来を切り開きたいところです。

さて今回のフォレストクイズは、「なかやま」さんと同じく、若くして亡くなった文豪について出題します。

Q.生活苦の中で執筆を続け、肺結核のため24歳で亡くなった、『大つごもり』『にごりえ』『たけくらべ』などの作品を残し、「日本最初の女性職業作家」ともされる小説家は誰?

 

 

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A.樋口一葉(ひぐち・いちよう)

今日・11月23日は樋口一葉(1872-1896)の命日です。津田梅子の前の五千円札の肖像画となっていた人物としても有名ですね。樋口は10代後半の頃に兄と父が他界、借金を抱えた家の戸主となり一家を支えなければならない身となります。この借金を返すために樋口は職業作家の道を志すようになります。1894年12月に『大つごもり』を発表すると、『十三夜』『にごりえ』『たけくらべ』といった作品を次々に発表(この期間は「奇跡の14か月」とも称されます)。その名が徐々に知れ渡っていきます。ところがその矢先、樋口は肺結核が手の施しようのないほどにまで進行して亡くなってしまいます。決して暮らし向きが良くなったとは言えない中、身を削っての作家生活がたたった結果でした。これほどの才覚がもっと長期間にわたり発揮されていたとしたら、もし彼女の生活がもう少し楽になっていたら、と想像せずにはいられません。

さて、今日は勤労感謝の日でした。フォレスト生の皆さんは「働いている人」への感謝の気持ちをどれほど持てているでしょうか。身の周りには多くの「働いている人」がいて、その人たちの頑張りによって一人一人の生活が成り立っています(ただし、「働いていない」ことがすなわち「罪あること」というわけではない、ということも忘れてはなりません)。今は自分にだけ意識が向いてしまうような時期かもしれませんが、今後は必ず、その気持ちを忘れずに過ごしてほしいです。「感謝」を胸に頑張れフォレスト生!

メディカルフォレスト 上山

 

出典

樋口一葉 コトバンク https://kotobank.jp/word/%E6%A8%8B%E5%8F%A3%E4%B8%80%E8%91%89-14865

 

「なかやま」さんとガン研究の寄付 https://www.asahi.com/articles/ASTCB25N7TCBULLI009M.html?msockid=3481fe5aaa536e9133e9edb6ab2b6f60

フォレストクイズ25㉒(2025/11/17)

2025年11月17日

第22回目のフォレストクイズ25です。今日・11月17日は「肺がん撲滅デー」です。国際肺癌学会が制定した日であり、これに合わせて11月は「肺がん啓発月間」となっています。肺がんは現在(2023年のデータ)の日本におけるガンの死亡数順では男性で1位、女性で2位(女性で1位は大腸がん)となっており、撲滅デーなどで肺がんを減らすための啓蒙活動が行われています。「タバコが肺がんのリスクを高める」ということは広く知られたことかと思いますが、喫煙者でなくとも肺がんにかかることも珍しいことではありません。肺がんは初期症状から早期発見することが難しいとされていますので、定期的な検診が重要です。ちなみに、肺がんの撲滅と禁煙の推進のシンボルとしては「パール&ホワイトリボン」というものがあります。

さて、今日・11月17日はもう一つ、別の医学的な事項の啓発の日となっています。今回はそちらを出題します。

Q.日本において「早産」とは、妊娠何週目の期間までに出産することを指す?

 

 

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A.36週目

今日・11月17日は「世界早産児デー」です。日本においては日本産科婦人科学会の定義により、妊娠37週目から41週目までに生まれることを「正期産」、22週目から36週目までに生まれることを「早産」と呼んでいます。毎年世界で生まれる子供のうち、10人に1人は早産児であるとされるとともに、子供の死因としては最も多いものとされています(胎児の肺や脳が発達するのは妊娠34週目ごろとされています)。日本はNICU(新生児集中治療室)での治療や「リトルベビーハンドブック」と呼ばれる早産児に関する手帳の配布など、早産児治療に関して先進的な面がありますが、世界を見れば早産児が多く生まれている地域も現存しており、世界レベルで進展が求められる分野といえるでしょう。

フォレストでは冬期のスケジュールとなり、通常の授業ではなく「ファイナルゼミ」や「二次対策」といった授業が増えています。いかにして合格に向けて自らを仕上げていくか、ということが問われる時期に差し掛かっています。合格に向けて、いわゆる「偏差値」の部分以外も大きく伸ばしていきましょう。もちろん「手洗い・うがい」など健康管理も大切に。頑張れフォレスト生!

メディカルフォレスト 上山

 

出典

日本産科婦人科学会 https://www.jsog.or.jp/citizen/5708/
世界早産児デー https://www.join.or.jp/world-prematurity-day
UNICEF 早産児について https://www.unicef.or.jp/news/2023/0079.html

肺がん撲滅デー 福島赤十字病院 https://www.fukushima-med-jrc.jp/data/news20241117.pdf
パール&ホワイトリボン 日本肺がん学会 https://www.haigan.gr.jp/project/ribbon/

フォレストクイズ25㉑(2025/11/11)

2025年11月11日

第21回目のフォレストクイズ25です。今日・11月11日は同じ数字が四つ並ぶ特徴的な日付であることも相まって、非常に多くの「記念日」が制定されている日です。「1」の字のように細長いものを記念する日が多いようですが、我々フォレストにとって関係がありそうな「医療」にまつわる記念日では「介護の日」があります。厚生労働省が「いい日、いい日」の語呂合わせで制定したもので、介護に関する啓発運動などを行う日です。医療従事者は「介護を必要としている人」に向き合うだけでなく、「介護をする人」にも向き合う必要があります。介護をすることとなる家族の方や介護士の方のみならず、医療従事者本人が家族の介護をすることもあるでしょうし、将来的には自らが介護を必要とする人になることもあります。「介護」について考えて、人々に発信する立場になることもあるでしょう。

さて、今回はもう一つ、医療と縁のある記念日について出題します。

Q.「31cm以上」の長さが受け入れの条件となっている、毛髪を失った子供などのために髪の毛を寄贈し、ウィッグなどを提供する取り組みを何という?

 

 

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A.ヘアドネーション

11月11日は「ヘアドネーションの日」でもあります。「1」を髪の毛に見立て、ヘアドネーションの活動を行っている山形県のライオンズクラブが制定した日です。ヘアドネーションは、脱毛症や小児がん患者の子供のウィッグを作るための取り組みです。十分な長さのウィッグを作るべく、アメリカでは12インチ以上の髪の毛から受けいれていたのですが、これがセンチメートルに換算すると30.5cmとなるため、日本では31cm以上の髪の毛を受け入れる条件としています(もちろんそれ以上の長さのウィッグを求める人もいます)。社会活動としてここ最近注目度が高まっているヘアドネーションですが、この活動を日本で初めて行ったとされるNPOの「Japan Hair Donation & Charity(JHD&C、ジャーダックと読む)」は「ヘアドネーション」という活動について一つ大事な視点を世に広めようとしています。それは、「なぜヘアドネーションが必要なのか」ということです。それはすなわち、髪の毛を失った子が髪の毛を必要とする一因には、「髪の毛がない子供が、それによって好奇の目に晒され、差別的な扱いを受け、『生きづらさ』を覚えるから」というものがあるということです。とすれば、「ヘアドネーション」に携わる上では、ただウィッグができて子供たちが喜べばそれでいいということではなく、更にその先の「子供たちがそういった差別を受けることのない世界を作るにはどうすればいいか」ということを考えることも必要になります。JHD&Cの代表理事の渡辺貴一氏は「ヘアドネーションなどが必要のない世の中が理想」と語っています。こうした考え方は、他の病気の患者や、あるいはもっと広く「マイノリティ(とマジョリティ)」をめぐる議論でも重要になってくるかもしれません。

 

先日、メディカルフォレストでもインフルエンザの予防接種が行われました。街を見るとマスクをして歩いている人はもはや少数派かもしれませんが、冬は様々な感染症のリスクが高まる乾燥の季節です。繰り返しになりますが、この時期の病気だけは絶対に避けたいところですから、「手洗い・うがい」はしっかりと行って、体調管理もぬかりなく受験生活を送ってください。頑張れフォレスト生!

メディカルフォレスト 上山

 

出典

「ヘアドネーションの日」 https://lions332-e.jp/cabinetnews/%e5%9c%b0%e5%8c%bascp%e3%83%bbfwt-%e3%80%8011%e6%9c%8811%e6%97%a5%e3%80%8c%e3%83%98%e3%82%a2%e3%83%89%e3%83%8d%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e3%81%ae%e6%97%a5%e3%80%8d%e8%a8%98%e5%bf%b5%e6%97%a5/
JHD&C渡辺氏インタビュー https://sdgsstory.global.brother/j/special/minna/756/

「介護の日」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/kaigo-day/index.html