フォレストクイズ」カテゴリーアーカイブ

フォレストクイズ25③

2025年5月15日

第3回目のフォレストクイズ25です。今日・5月15日は様々なものの記念日となっていますが、その中でも身近なものに関する記念日というと、「ヨーグルトの日」と「ストッキングの日」でしょうか。それぞれヨーグルトが健康に寄与すると考え研究を行ったイリヤ・メチニコフ(細胞性免疫の研究で先駆者となったことで高名)の誕生日であることと、デュポン社が開発したナイロン(世界初の合成繊維)を用いたストッキングが発売されたに因みます。生物や化学の勉強の息抜きにヨーグルトを食べてみるのはいかがでしょうか?

さて、今日は医学史に関わる一人の女性についてクイズを出題します。

Q.井深八重(いぶか・やえ)が婦長を、レゼー神父が院長を務めた静岡県御殿場市の「神山復生(こうやまふくせい)病院」といえば、かつてどんな病気の療養所として知られた施設?

~~~答えは下にスクロール~~~

A.ハンセン病
今回取り上げるのは、1989年の今日・5月15日に91年の生涯に幕を下ろした井深八重という看護師です。
神山復生病院は1889年開業と日本最古のハンセン病療養施設とされており、現在も病院として続いている施設です。ハンセン病といえば、「らい菌」の感染により発症する病気で、感染時の見た目などに特徴があり、「強い感染力を持つ」というデマと共に強い偏見にさらされたことで知られています。
1919年、ハンセン病にかかった疑いでこの神山復生病院に入院することとなったのが井深八重という女性でした。井深八重は父方の親戚であった名家・井深家(ソニーの創業者である井深大もこの家の出身)に預けられ、現在の同志社女子大学を卒業した後に教師となりますが、皮膚の症状からハンセン病の疑いがあるとして神山復生病院に隔離入院に。どん底にいた井深を救ったのが、当時神山復生病院の院長を務め、献身的に患者を看護していたレゼー神父です。皮膚の症状が快復していく井深を見てレゼー神父が再受診を勧めると、井深はハンセン病ではなかったことが分かりました。そして、井深はレゼー神父とともに神山復生病院で働くことを決意、看護学校を卒業して看護師として病院に戻ってきたのです。それから井深は、厳しい環境に置かれながらもハンセン病患者のために献身を続け、その生涯を同病院での看護に捧げました。1959年にはローマ教皇・ヨハネ23世から聖十字勲章(Pro Ecclesia et Pontifice)を、1961年には国際赤十字からナイチンゲール記章(看護に功労のあった人物に贈られる)を授与されるなど、その活動は世界的にも評価されています。

5月も半ばになりましたが、フォレスト生の皆さんは勉強や生活のリズムを作ることが出来ているでしょうか。皆さんの学習計画が順調に行くように祈っています!頑張れフォレスト生!

 

メディカルフォレスト上山

(次回のフォレストクイズ更新は5/27の予定です。)

出典

井深八重の生涯について① https://ifsa.jp/index.php?Gibukayae
井深八重の生涯について② http://www.jcna.info/nursingandcatholic.html
コトバンク ハンセン病
https://kotobank.jp/word/%E3%81%AF%E3%82%93%E3%81%9B%E3%82%93%E7%97%85-3163832

ヨーグルトの日 https://news.nissyoku.co.jp/today/644702
ストッキングの日 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO70978370V10C23A5KNTP00/?msockid=3481fe5aaa536e9133e9edb6ab2b6f60

フォレストクイズ25②

2025年5月3日

第2回目のフォレストクイズ25です。世間はゴールデンウィーク真っただ中ですが、フォレスト生にとっては河合の共通テスト模試が行われることもあり、受験生活の日常の中の一日、という感じかもしれませんね。模試は今の自分を見つめるいい機会。苦手が何かをハッキリさせて、克服に向けて計画を立てていきましょう。

さて、今回のフォレストクイズは現在(2025年5月)流行している病気についての問題です。

Q.乳幼児期に受ける「五種混合ワクチン」により予防できるものの、効果は小学生頃に薄れてしまうため注意が必要である、「長期間にわたり咳が続く」ことから名が付いた病気は何?

~~~答えは下にスクロール~~~

A.百日咳

今年の春、百日咳の流行が続いています。コロナ禍以降は減少していた患者数はコロナ禍前の水準を超えており、ピークが見えていません。また、従来の薬に耐性を持った耐性菌によるものも少なくないため、治療にも困難が生じています。
百日咳は、その名の通り長期にわたり咳が続く病気です。普通の風邪のような病状が見られる「カタル期」の後、咳がひどくなる「痙咳期」がやってきます。この時期には「小さく激しい咳が息継ぎもできないほど短時間に繰り返され、その終わりに息を吸う時にヒューという笛のような音が出る」という症状が繰り返されます。息継ぎが難しいため顔が赤くなり、唇にチアノーゼ(酸欠のため皮膚などが青紫色になる現象)が見られることもあります。やがて咳の頻度は減り「回復期」へと向かっていきますが、回復期が2~3か月程度続くこともあります。
成人にもなれば百日咳は重症化することは少なく、「咳が続く風邪っぽい症状」として見過ごされてしまうこともありますが、乳幼児においては痙咳期に咳の代わりに無呼吸になっていまい、酸欠などを起こして重症化することも少なくありません。よって、乳幼児と接する機会が多い人は更なる注意が必要となります。重症化しやすい乳幼児への感染を防ぐために「五種混合ワクチン」の定期接種が可能となっていますが、このワクチンによる百日咳の予防効果は、小学校の頃には薄くなってしまいます。そのため、小学校就学前や高学年時にワクチンの追加接種も推奨されています。補足ですが「五種混合ワクチン」について解説を加えると、元は「ジフテリア・百日咳・破傷風」の「三種混合ワクチン」、2012年からは「ポリオ」を加えた「四種混合ワクチン」が接種されていましたが、2024年から「Hib(ヒブ、インフルエンザ菌b型)」を加えた「五種混合ワクチン」が定期接種可能となっています。
百日咳は飛沫感染が主な感染経路で、やはり予防として大事なのは「手洗いうがい・手指消毒、マスクの着用」のようです。他の病気の予防とあわせて意識していきたいところですね。

浮かれ気分な街中にあっても、自分のペースを貫いて勉強を続けていく。そんなブレない気持ちを作って、この一年間を駆け抜けていきましょう!頑張れフォレスト生!!

メディカルフォレスト上山

(次回のフォレストクイズ更新は5/15の予定です。)

出典
百日咳感染者拡大について https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250422/k10014785791000.html
百日咳に関する解説 https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/2d7c3cbb180148fca0d6eb57a568d4954b80c39e
コトバンク
https://kotobank.jp/word/%E7%99%BE%E6%97%A5%E5%92%B3-120971#w-1199165

フォレストクイズ25①

2025年4月21日

皆さんこんにちは。昨年(2024年)から始まった「フォレストクイズ」は2025年度のフォレストブログでも更新していきます!「フォレストクイズ」とは、ニュースで耳にするホットな科学に関する話題や、更新日に関係する科学史上の出来事などをクイズ形式で取り上げるシリーズ企画です。しばらくはおよそ2週間間隔で更新していきますので、ぜひ楽しみにしてください!
さて、今年度のフォレストクイズのスタートは将来の医学に大きくかかわるであろう話題から。

Q.今月(2025年4月)中にも全自動で製造する施設が稼働する予定である、患者自身の細胞から作られ、拒絶反応なく移植できる「iPS細胞」のことを何という?

~~答えは下にスクロール~~

A.自家iPS細胞(my iPS細胞)

他人の臓器を移植する際、移植された臓器を異物だと認識して排除しようとしてしまう体の反応を「拒絶反応」などと言います。人間の免疫反応として自然なことではあるのですが、これでは臓器移植が失敗してしまいます。
「iPS細胞」は人間の体細胞に少数の遺伝子因子を導入して、ほぼ無限の増殖能力と様々な組織・臓器の細胞に分化する能力を得た「人工多能性幹細胞」のことで、様々な医療技術への応用が期待されていますが、一方で他人の細胞から作られたiPS細胞では変わらず拒絶反応の問題は残されていました。「HLA(ヒト白血球型抗原)型」と呼ばれる血液を持つ人から作られた「拒絶反応が起こりにくいiPS細胞」の研究も進んでいますが、「患者自身の細胞から作られたiPS細胞=自家iPS細胞(my iPS細胞)」の研究が進めば「拒絶反応は起こらないはず」ということでその実用化が期待されています。
これまでiPS細胞は手作業で製造を行っており、その分時間と費用がかかってしまっていました。現状ではある患者からiPS細胞を製造するためには数カ月、数千万円というコストがかかるそうです。この問題を解決すべく2019年に設立されたのが「iPS財団」であり、「my iPS細胞プロジェクト」です。その目的は「年間1000人分の細胞を製造可能で、1人分100万円程度で提供する施設の、2025年3月ごろの実用化」です。そしてその実現のために、全自動での閉鎖型培養装置で細胞を製造する技術を導入してコストを下げることとしました。これらの施設での製造許可が降りれば、今月中にも稼働が開始、早ければ2028年には臨床試験が開始されます。

先日には初めて糖尿病患者にiPS細胞を用いた膵臓組織を移植する手術が日本国内で行われ、その経過は良好と発表されているほか、iPS細胞を用いたパーキンソン病の治療法に有効性が認められたという治験結果が出るなど、iPS細胞関連のニュースが続いています。iPS細胞が将来の医療を大きく変えることとなるのか。非常に楽しみですね!

さて、新生活が始まり、そろそろ疲れを感じてくる頃ではないでしょうか。これから続く長丁場を乗り切るために、自分にとって合う息抜きの方法を見つけるのも鍵です。上手くリフレッシュしながら良い習慣づけをしていきたいですね!手洗いうがいをはじめ、体調管理は忘れずに!!
頑張れフォレスト生!!

医学部専門予備校メディカルフォレスト 上山

(次のフォレストクイズ更新は5/3の予定です。)

出典
iPS細胞について
https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/faq/faq_ips.html

my iPS細胞プロジェクトについて
https://www.cira-foundation.or.jp/j/about/project/myips/

my iPS細胞プロジェクトに関するニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/70bca2b54a2a4e77fef79e000c8d7185589ef85f

iPS細胞を用いた糖尿病治療に関するニュースhttps://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF142ZG0U5A410C2000000/?msockid=3481fe5aaa536e9133e9edb6ab2b6f60

iPS細胞を用いたパーキンソン病治療に関するニュースhttps://www3.nhk.or.jp/news/html/20250417/k10014781301000.html

フォレストクイズ㉗

2025年1月16日

第27回目のフォレストクイズです。今回でフォレストクイズは一区切りとなりますが、最後までお楽しみください!

今回も引き続き「名言クイズ」をお送りします。今回の記事の更新日である1月16日は、1605年に小説『ドン・キホーテ』が発表された日とされています。作者はスペインのミゲル・デ・セルバンテス。騎士道物語を読んで騎士になったつもりで旅に出る男を描いた小説です。今日は『ドン・キホーテ』の中から名言を出題します。

Q.『ドン・キホーテ』に登場する名言を穴埋めせよ。

「(1)というものは、人をいかなる(2)にあわせても、必ず一方の(3)を開けておいて、そこから救いの手を差しのべてくれるもの」

 

 

~答えは下にスクロール~

 

 

A.(1)運命、(2)災難、(3)戸口

『ドン・キホーテ』の作者であるセルバンテスは、世界史上で有名なレパントの海戦で左手の自由を失い、その後の軍役の最中には船が海賊に襲われて捕虜となるなど、波乱万丈の人生を過ごしました。そんなセルバンテスが残したのが上記の名言です。

そして、もう一つだけセルバンテスが述べたという名言を紹介します。こちらは古代ローマの政治家・キケロも述べたものとされていますが、そんな古い時代から伝わる「真理」のようなものだと思っていただければ幸いです。

「生命のある限り、希望はあるものだ」

こちらについては解説いたしません。皆様の心にお任せいたします。

夢に向かって、頑張れフォレスト生!!

 

医学部専門予備校メディカルフォレスト 上山

 

出典

朝日ブック出版ニュース https://www.asahi.com/book/news/TKY200501160115.html?msockid=3481fe5aaa536e9133e9edb6ab2b6f60

コトバンクhttps://kotobank.jp/word/%E3%81%9B%E3%82%8B%E3%81%B0%E3%82%93%E3%81%A6%E3%81%99-3157291

岩波書店 https://x.com/Iwanamishoten/status/700802641404813314

福島みんなのニュース http://www.fukushima-net.com/sites/meigen/6

ダイヤモンドオンライン https://diamond.jp/articles/-/317830

フォレストクイズ㉖

2025年1月15日

第26回目のフォレストクイズです。今回も引き続き「名言クイズ」をお送りします。今回の記事の更新日である1月15日は「キング牧師」ことマーティン・ルーサー・キング・ジュニア(1929-1968)の誕生日です。アメリカにおける公民権運動で人種差別撤廃のための活動の中心となり、“I have a dream.”という言葉で知られたキング牧師ですが、今回はこれとは別の名言を出題します。

Q.“We must accept (1) disappointment, but never lose (2) hope.”

この(1)、(2)の中にそれぞれ入る、反対の意味の形容詞は何と何?

 

 

~答えは下にスクロール~

 

 

A.(1)finiteと(2)infinite

「我々は有限の失望を受け入れなくてはなりません。しかし、無限の希望を失ってはなりません。」

生きていく上で様々なことに失望する時があります。世の中に対して、誰かに対して、あるいは自分に対して。キング牧師は人種差別に苦しむ人々に対し、それでも希望を失わず、諦めることなく立ち向かい続ける勇気を伝えていきました。「無限の希望」を信じ続けることは簡単なことではありませんが、忘れずにいたいことですね。

頑張れフォレスト生!!

 

医学部専門予備校メディカルフォレスト 上山

 

(次のフォレストクイズ更新は1/16更新の予定です。)

出典

トリビューンデイリー https://tribune.net.ph/2025/01/03/youth-hopes-for-the-future

フォレストクイズ㉕

2025年1月13日

第25回目のフォレストクイズです。今回の記事も前回に引き続き「名言クイズ」をお送りします。今回の記事の更新日である1月13日はアイルランドの作家ジェイムズ・ジョイス氏が亡くなった日です。20世紀の文学に多大な影響を与えたとされるジョイスは、代表作『フィネガンズ・ウェイク』が昨年(2024年)8月に邦訳版の復刊、9月に電子書籍化を果たし話題になりました。同作はあまりの難解さから「日本語訳は不可能ではないか」とされていましたが、柳瀬尚紀氏が20年以上かけて邦訳版を完成させ、伝説の作品となっていました。

そんな『フィネガンズ・ウェイク』に並ぶ代表作が『ユリシーズ』です。意識の流れ」と呼ばれる手法を用いて書かれた同作品は20世紀を代表する小説の一つとされています。今回はそんな『ユリシーズ』から名言を出題します。

Q.“A man of genius makes no (), his errors are volitional and are the portals of discovery.”

このカッコの中に入る、mから始まる英単語は何?

 

 

~答えは下にスクロール~

 

 

A.mistakes

「天才は誤りをしない。その誤りは意志的なものであり、発見の入り口なのだ。」といった意味になります。errorsと同じような意味のmから始まる英単語、と考えればわかりやすいでしょうか。

この言葉は日本語でいうところの「失敗は成功のもと」と近い言葉といえます。誰でも、天才でさえも失敗するが、失敗をそこで終わらせず、次の成功への礎とする。その心がけの重要さは世界共通なのですね。「本番」までもう少し!頑張れフォレスト生!!

 

医学部専門予備校メディカルフォレスト 上山

 

(次のフォレストクイズ更新は1/15更新の予定です。)

出典

KAI-YOU https://kai-you.net/article/90627

ダブリン大学 https://www.ucd.ie/newsandopinion/news/2024/october/24/olympicchampiondanielwiffenpresentedwithjamesjoyceaward/

フォレストクイズ㉔

2025年1月11日

フォレストクイズ24 2025/1/11

第24回目のフォレストクイズです。今回から数回は「名言クイズ」回をお送りしていきます。フォレスト生の皆さんを応援するために、更新日に因んだ人物の名言を特集します。今回の記事の更新日である1月11日は漫画『あしたのジョー』の作画などで知られる漫画家・ちばてつやさん(1939-)の誕生日です。『あしたのジョー』は主人公の不良少年・矢吹丈がボクシングの世界で活躍する姿を描いた人気漫画です。今回はちばてつやさんが語った言葉を出題します。

Q.ちばてつやさんは、「人間の強さ」は「何を乗り越えようとすることで、にじみ出てくるもの」とした?

 

 

~答えは下にスクロール~

 

 

A.「不完全な自分」

ちばてつやさんは、人間は何かしら欠けたところがあることを前提に、そんな不完全な自分を乗り越えようとすることで人間の強さがにじみ出てくるのだと考えているそうです。常に「あした」を目指すということ。『あしたのジョー』もそんなメッセージを織り交ぜた作品になっています。

フォレスト生の皆さんも、きっとそういう日々を過ごしてきたのではないでしょうか。育んできた「強さ」を信じて、頑張れフォレスト生!

 

医学部専門予備校メディカルフォレスト 上山

 

(次のフォレストクイズ更新は1/13更新の予定です。)

出典

NHK https://www.nhk.or.jp/school/anipara/detail05_voice01.html

フォレストクイズ㉓

2025年1月4日

第23回目のフォレストクイズです。今年もクイズ好きのスタッフがフォレストクイズを更新してまいりますのでごひいきのほどよろしくお願いいたします。それでは新年最初のフォレストクイズは、ちょっとした計算問題から。よければ解いてみたり、解き方を考えたりしてみてください。

Q.九九の答えの数を全て足すといくつになる?

 

 

~答えは下にスクロール~

 

 

正解発表、の前に解き方を考えてみましょう。

九九は全ての段が〇×1から〇×9までで構成されているわけですから、共通因数でくくれば、ある段の和は、

〇×(1+2+3+4+5+6+7+8+9)

と書き表せます。そして全ての段の和も共通因数でくくれば、

(1+2+3+4+5+6+7+8+9)×(1+2+3+4+5+6+7+8+9)

と書き表せます。カッコの中の足し算の答えは45。ということは45の2乗を計算すれば解決ですね。

A.2025

ということで、今年の西暦年の「2025」という数は九九の答えを全て足した数なのです。実は2025という数は数学的に面白い性質をいくつも持っています。たとえば、

「1から自然数nまで自然数を足した数の2乗は、1の3乗からnの3乗までを足した数と等しい」

という性質があるのですが、先ほど確認したように2025は1から9までを足した数である45の2乗で表せますから、

(1の3乗)+(2の3乗)+……+(9の3乗)=2025

と、1の3乗から9の3乗までを足した数でもあることが分かります。また、

2025=(45の2乗)=(9の2乗)×(5の2乗)

なので二つの平方数の積で表すこともできますし、

2025=(9の2乗)×(5の2乗)=(3の4乗)×(5の2乗)

なので、2025の正の約数の個数は5×3=15で15個であることは、「本番」間近の皆さんには簡単に分かりますね!

2025という数は数学の問題にもなりそうな性質をいっぱい持っていますから、一度調べてみてはいかがでしょうか。

 

2025年が最高の年になることを祈って、頑張れフォレスト生!

 

医学部専門予備校メディカルフォレスト 上山

 

(次のフォレストクイズ更新は1/11更新の予定です。)

フォレストクイズ㉒

2024年12月28日

第22回目のフォレストクイズです。今回が今年(2024年)最後のフォレストクイズの更新です。クイズ好きのスタッフである私により今年から始まった企画ですが、ご好評いただいているようで何よりです。来年にも更新はありますので是非お楽しみに。今回は今日・12月28日が誕生日である「ある作家」にちなんだ問題を出題します。

Q.空気が澄んでいて日射量の多い高原や砂浜などに多くつくられる、結核の療養所のことを英語で何という?

 

 

~答えは下にスクロール~

 

 

A.サナトリウム(sanatorium)

慢性的な症状を特徴とする結核の療養所は「サナトリウム」と呼ばれ、結核を題材とした文学作品を「サナトリウム文学」と称することがあります。海外でいえばトマス・マンの『魔の山』が有名ですが、日本の代表的なサナトリウム文学といえば堀辰雄の『風立ちぬ』ではないでしょうか。今日・12月28日は堀辰雄(1904-1953)の誕生日です。堀辰雄は肺結核にかかり、軽井沢で度々療養生活を送っていました。『風立ちぬ』はそんな療養生活を題材にした作品です。

『風立ちぬ』の序文にはこんなフレーズが出てきます。

「風立ちぬ、いざ生きめやも。」

このフレーズは作品冒頭に引用されたポール・ヴァレリーの詩『海辺の墓地』の一説が基になっています。「風立ちぬ」は「風が立った(吹いた)」という意味合いで、「めやも」という古語的な表現は詠嘆を込めた反語、疑問の表現です。よって「風が立った、さあ生きようか。いや、生きないだろうなあ。」といったようなニュアンスになります。実はこの表現は引用したヴァレリーの詩の内容が「さあ生きよう」と決意するものであるのと逆かのようにも思える表現になっています。これが単なる誤訳だったのか、それとも堀自身意図してこのような表現を用いたのかという点については、現在まで議論が絶えません。しかしながら、ここで用いられた「いざ生きめやも」というフレーズが後世まで残る名句であるということそのものは、疑いようのない事実でしょう。

 

今年のうちにやり残したことがないようにしっかりとやり切りましょう!良い体調で新年をお迎えくださいね。

 

医学部専門予備校メディカルフォレスト 上山

 

(次のフォレストクイズ更新は1/4更新の予定です。)

出典
コトバンク サナトリウムhttps://kotobank.jp/word/%E3%81%95%E3%81%AA%E3%81%A8%E3%82%8A%E3%81%86%E3%82%80-3153023#w-1979823
コトバンク 堀辰雄 https://kotobank.jp/word/%E5%A0%80%E8%BE%B0%E9%9B%84-134355
日本女子大学学術情報リポジトリ https://jwu.repo.nii.ac.jp/records/1912

 

フォレストクイズ㉑

2024年12月26日

第21回目のフォレストクイズです。2024年の今日・12月26日は暦の上でおめでたい日とされる「天赦日」と「一粒万倍日」が重なる日。何かを始めるのにも良い日だそうです。「本番」を目の前にした生徒さんは急に新たなことを始めるわけにもいかないでしょうが、来年以降に受験を見据える高2以下のフォレスト生の皆さんは何か一つ習慣を始めてみてもいいかもしれません。

さて、今日は偉大な女性科学者についての問題です。

Q.1898年12月26日、夫のピエールとともに新たな放射性元素「ラジウム」の発見を発表した女性科学者は誰?

 

 

~答えは下にスクロール~

 

 

A.マリー・キュリー(キュリー夫人)

12月26日は「ラジウム」の発見が発表された日です。キュリー夫妻は同じく1898年の7月に放射性元素のポロニウムを発見しており、これに次ぐ新たな放射性元素の発見でした。今回の発表に際しては「放射能」という語も造語されています。発表者であったキュリー夫妻は1903年のノーベル物理学賞を受賞、更にマリー・キュリーは夫・ピエール亡き後の1911年にノーベル化学賞も受賞しています。

ここで、今日は新しく物事を始めるのに良い日ということで、趣向を変えてマリー・キュリーが残したとされる名言を一つご紹介します。

“Nothing in life is to be feared. It is only to be understood.”

「人生において、恐れるべきことなど何もありません。ただ理解すべきことのみです。」

この後には「理解を深めることで恐れに打ち勝つのだ」というような文章が続きます。稀代の科学者であるマリー・キュリーの原動力となったのは、未知の世界について知ろうとする意志だったのかもしれません。

「本番」まであとわずか。とにかく体調を崩さないように意識しましょう!手洗いうがい、換気に栄養補給を忘れずに。頑張れフォレスト生!

医学部専門予備校メディカルフォレスト 上山

 

(次のフォレストクイズ更新は12/28更新の予定です。)

 

出典

福井新聞 https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/2193143

ブルーバックス https://gendai.media/articles/-/58944

毎日1ページ!1年間ぜったい続けられる 英語録音読BOOK

https://www.google.co.jp/books/edition/%E6%AF%8E%E6%97%A51%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8_1%E5%B9%B4%E9%96%93%E3%81%9C%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%84%E7%B6%9A/X-3_EAAAQBAJ?hl=ja&gbpv=1&dq=%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%80%80nothing+in+life%E3%80%80%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E9%8C%B2%E9%9F%B3%E8%AA%ADbook&pg=PA306&printsec=frontcover