第10回目のフォレストブログです。記事の更新日である11月16日は例年「東京都エイズ予防月間」のスタート日となっています。これは12月1日がWHOの定める「世界エイズデー」であり、これを中心とする1か月を予防月間としているためです。そこで今回はエイズにまつわる近年注目のワードについて出題します。
Q.「HIVに感染しても、HIVの増殖を抑えた状態を維持すれば、性行為によって他人に感染させることはない」ということを示す、同じアルファベットを2回用いた表現は「何=何」?
~答えは下にスクロール~
A.「U=U」
エイズの原因となるHIV(ヒト免疫不全ウイルス)は、現代の医学では一度感染すると体内から完全に取り除くことはできません。しかしながら体内でHIVが増殖しないように治療を続けると、1~6か月ほどで血液検査によってもHIVを検出できない量にまで抑え込むことができます。この状態を6か月以上維持すれば、性行為によって相手にHIVを感染させることはない、ということが近年の研究により分かってきました。このことを端的に伝えるのが「U=U」というフレーズです。これは、HIVを検出できないレベルを維持し続けた状態を意味する「Undetectable(検出限界値未満)」と、感染させないことを意味する「Untransmittable」の略からきています。
エイズの発見からエイズ感染者は様々な偏見に晒されてきましたが、「U=U」の認知度が上がれば、エイズに対する社会的偏見を薄れさせられると共に、感染してしまった人々がより医療にかかりやすくなり、当人とそのパートナーにとってより良い人生を歩むことができるようになるのではないか、と期待されます。まだまだ一般知名度は低いですが、これからの一般常識になっていってほしいですね。
11月も折り返し。冬が近づいてきて、今度はインフルエンザの流行が本格的になってきている様子。手洗いうがいは受験にマスト!健康にラストスパートを駆け抜けてほしいです。頑張れフォレスト生!
医学部専門予備校メディカルフォレスト 上山
(次のフォレストクイズ更新は11/23更新の予定です。)
出典
東京都 https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kansen/aids/yobo_gekkan/whats_yobo_gekkan.html
U=U Japan Project https://hiv-uujapan.org/summary/