第13回目のフォレストクイズです。記事の更新日である11月28日は明治から昭和にかけて活躍した物理学者・随筆家の寺田寅彦の誕生日です。1878年生まれの寺田はドイツのラウエによるX線の結晶構造解析の実験(ラウエ斑点)に興味を持ち、この分野で先進的な業績を上げた他、地球物理学や実験物理学の分野で様々なユニークな活躍をしました。また恩師に夏目漱石を持つ彼は文筆にも優れ、「吉村冬彦」などの名義で随筆家としても活躍しました。夏目漱石の小説『吾輩は猫である』の登場人物の理学士「水島寒月」のモデルが彼とされています。
そんな寺田ですが、彼の名前を知らない人でも知っているような「ある言葉」を残しています。今日はこれを出題します。
Q.関東大震災を経験した物理学者・寺田寅彦が度々口にしたとされる、自然災害に関する有名な警句といえば何?
~答えは下にスクロール~
A.「天災は忘れた頃に(やって)来る」
1923年の関東大震災に遭遇した寺田は自然災害、防災についての研究を深めるとともに、自身の随筆や講演などで防災についての啓発活動を行うようになります。自然災害は希なことであるがゆえに、人々は自然災害の危険性をつい忘れてしまう。そのことを端的に説いたのがこの言葉です。この言葉は本人の著書に記されたものではありませんが、度々口にしていた言葉を弟子の中谷宇吉郎(人工雪の実験で有名)らが広めたものとされています。今年(2024年)は元日に能登半島地震がありましたが、自然災害が繰り返される日本にあっても、防災はなかなか万全とはいきません。災害からどのように身を守り、人々を救っていくか。そういった意識は常日頃から忘れずにいたいものです。
11月もそろそろ終わり。この時期になってくれば目指すのは「いかにして自分の実力をいつも通りに発揮できるようにするか」。慣れない環境で一発勝負の本番では、誰しもが100%の力を発揮できるわけではありません。その事を意識して日々の勉強に向かうことで、本番にも耐えうる精神力がつくかもしれませんね。頑張れフォレスト生!
医学部専門予備校メディカルフォレスト 上山
(次のフォレストクイズ更新は11/30更新の予定です。)
出典
コトバンク https://kotobank.jp/word/%E5%AF%BA%E7%94%B0%E5%AF%85%E5%BD%A6-101778
中部原子力懇談会 https://www.chugenkon.org/public/great/98.html