第20回目のフォレストクイズです。いよいよ迫ってきた年の瀬。明日・明後日はクリスマスイヴ・クリスマス。とはいえフォレスト生の皆さんからすれば「本番」に向けて無駄にはできない一日でしょう。いつも通りに生活できるように、今日のうちに備えるのもアリかもしれませんね。
さて、今回は現在の日本が抱える「ある課題」について出題します。
Q.海外で開発された新薬の日本での承認が、欧米に比べて遅れてしまう現象を何という?
~答えは下にスクロール~
A.ドラッグ・ラグ
「ドラッグ・ラグ」には二つの側面があります。「欧米で既に承認された新薬が日本でなかなか承認されない」という意味の遅れと、「日本でも承認されたものの欧米に比べると承認までの期間が長くなってしまう」という意味の遅れです。更には「欧米では既に承認されているものの、日本では開発の見込みすら立たない」というケースもあり、これは「ドラッグ・ロス」と呼ばれています。この「ドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロス」をいかにして解消し、より多くの人に薬を届けるか、というのが現在の日本の抱える課題となっています。
「ドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロス」が生じる背景には、臨床試験の仕組みの問題から国際的な共同治験に日本が未参加となってしまう場合があることや、薬価制度に関する問題など様々な障壁から、新薬を開発する海外ベンチャー企業などが日本市場に参入しないケースがあることなど、様々な問題が原因としてあるようです。「ドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロス」の影響を大きく受けるのは希少疾患や小児用の薬を待つ人々であることが多く、こうした人々に必要な薬が存在しているにもかかわらず届けられない、という状況が多くうまれています。「ドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロス」の解消に向けては官民一体となった取り組みが期待されています。
寒さが身に染みる今日この頃ですが、腹巻などを活用して身体を冷やさないようにして生活し、元気に過ごせるよう努めていきましょう。頑張れフォレスト生!
~答えは下にスクロール~
医学部専門予備校メディカルフォレスト 上山
(次のフォレストクイズ更新は12/26更新の予定です。)
出典
医薬産業政策研究所 http://atdd-frm.umin.jp/slide/35/iida.pdf
がんナビ https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/cancernavi/report/202404/583761.html
日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC311T40R30C24A5000000/?msockid=3481fe5aaa536e9133e9edb6ab2b6f60
QLifePro https://www.qlifepro.com/news/20241122/mhlw-191.html