日別アーカイブ: 2025年10月18日

フォレストクイズ25⑰(2025/10/18)

2025年10月18日

第17回目のフォレストクイズ25です。今日・10月18日は「世界メノポーズデー」です。「メノポーズ(menopause)とは「閉経」を意味する言葉で、国際閉経学会により「更年期」に関する情報・知識を広める日として10月18日が選ばれました。また、昨日・10月17日から10月23日までの一週間は「薬と健康の週間」とされています。これは日本の薬の神様である薬祖神をまつる「薬祖神祭の日」が10月17日であることに由来し、医薬品の正しい服用や薬剤師の役割について知識を広める週となっています。いずれも我々の生活に密接にかかわる健康問題についての取り組みです。知識を深めるとともに、人々にも伝えられるようになると良いですね!

さて、本日は大変おめでたいニュースに関連する内容をクイズとしてご紹介します。少し遅れての紹介となりますが、とっっっっても大事なニュースですので、是非ご確認を!

Q.「潰瘍性大腸炎」のように一部の器官に影響を及ぼすものと、「全身性エリテマトーデス」のように体全体に影響を及ぼすものがある、自分自身の細胞を異物と認識してしまい、抗体が攻撃を続けてしまう病気のことを何という?

 

~~~答えは下にスクロール~~~

 

 

A.自己免疫疾患

先日(2025年10月6日)、京都大名誉教授で大阪大学免疫学フロンティア研究センター特任教授である坂口志文(さかぐち・しもん)氏らがノーベル生理学・医学賞を受賞しました。その研究内容は「免疫システムが自己の細胞を攻撃するのを防ぐ仕組みの解明」です。坂口さんは自己細胞を攻撃しない仕組みの一端を担う「制御性T細胞(Treg)」と呼ばれる細胞を発見し、これについての研究を行っています。この研究は、問題でも取り上げた自己免疫疾患や臓器移植、アレルギー反応などの研究に応用されいます。これに関連して、iPS細胞については過去にフォレストブログで取り上げているのでこちらも是非ご覧ください!(→フォレストクイズ25①(2025/4/21)

また今年はノーベル化学賞においても、「多孔性金属錯体(MOF)」の研究者である京都大学特別教授の北川進(きたがわ・すすむ)氏らが受賞を果たしています。多孔性金属錯体は金属イオンを有機配位子により架橋結合(文字通り橋を架けたような結合)した物質で、ナノサイズの非常に小さな孔(穴)を多く持っています。その孔には気体分子を出し入れすることができ、金属や配位子の種類などにより孔のサイズを変えることで取り込む気体の種類を変えることができます。この技術は既に危険なガスを安全に運ぶ技術などとして活用されており、今後も様々な技術に応用できると考えられています。

 

今後医学部の受験をしていく上で、時事的な知識は二次の面接などで重要になってきます。勉強勉強で忙しい毎日かと思いますが、少しだけニュースにも目を向けて、知識のアンテナを張っていてほしいところです。フォレストクイズがその手助けになればと思います。

そろそろ外の空気が乾燥してくる頃です。この時期の体調不良は肉体的にも精神的にもつらいものですが、フォレストでも少しずつ体調不良が出つつあります。手洗いうがいと部屋の換気は大切にしていきましょう!勉強も健康もできることを実直に!頑張れフォレスト生!!

メディカルフォレスト 上山

 

出典

生理学医学賞 ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/a441a4f6e3d0eaf4141da15d324a0d4582a95500
化学賞 ニュース
https://mainichi.jp/articles/20251008/k00/00m/040/318000c

「世界メノポーズデー」 日本女性医学学会 https://www.jmwh.jp/n-wmd.html
「薬と健康の週間」 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kusurikenko_r7_00001.html