医学部受験に向けて本格的な追い込みが始まる秋。
「どうしても数学で点が伸びない…」と悩む受験生は多いのではないでしょうか。
実は、数学ができる人とそうでない人の大きな違いは、「勉強量」や「センス」だけではありません。
その違いのひとつが——
「定数を変えない」
「自分で変えられる部分だけを変える」
という考え方です。
■「定数を変えない」とはどういうことか?
数学の問題では、「定数」と「変数」があります。
たとえば、公式において 変えられないもの=定数、自分で扱えるもの=変数 です。
できる人は、この「定数と変数」を無意識のうちに見分けています。
問題文に書かれている条件(=定数)はいじらない。
変えられる部分(=解法のアプローチ、視点、立式の仕方)だけを工夫する。
これが、数学で柔軟に解ける人の基本姿勢です。
■受験勉強でも同じ考え方が使える
この「定数を変えない」という考え方は、数学の問題だけではなく、受験全体の戦略にも活かせます。
- 入試日程や出題範囲は、自分では変えられない(=定数)
- 自分の勉強法・時間の使い方・考え方は変えられる(=変数)
つまり、「どうにもならないこと」に悩んで時間を使うのではなく、
「今の自分がコントロールできること」に集中する。
これこそ、合格者に共通して見られるマインドです。
■今の時期に意識すべき3つのポイント
秋〜冬は、医学部受験生にとって成績を一段伸ばすラストチャンスです。
ここで差がつくのは、「やみくもな勉強」ではなく「考え方」です。
①「定数」を明確にする
・志望校の出題傾向
・試験日、時間、範囲
→ これは変えられません。悩んでも意味がない部分です。
②「変数」に集中する
・1日の勉強スケジュール
・解法の引き出しを増やす
・弱点単元の克服
→ 自分でコントロールできる部分に力を注ぐのが合格への近道です。
③「ブレない軸」をつくる
焦る時期だからこそ、「自分で変えられるもの」に集中する軸を持つことが大切です。
■数学が得意になる人は「焦点」を知っている
数学が得意な受験生は、計算力が高いだけではありません。
彼らは、「どこに意識を向けるべきか」を知っています。
- 問題が難しくても定数はいじらない
- 自分の思考を“変数”として柔軟に動かす
- 無駄な感情に引きずられず冷静に考える
この姿勢は、医学部受験の本番で大きなアドバンテージになります。
■まとめ:「変えられないこと」に悩む時間を減らす
医学部受験は長期戦です。
焦り、不安、プレッシャーは誰にでもあります。
でも、その中で「定数を変えようとする」勉強をしていると、時間も心もすり減ってしまいます。
一方、「自分で変えられること」だけに集中する受験生は、短期間でも着実に成績を伸ばします。
数学の力とは、問題を解く力だけではなく、
「本質を見抜く力」でもあるのです。
医学部専門予備校メディカルフォレスト 大内