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フォレストクイズ25㉓(2025/11/23)

2025年11月23日

第23回目のフォレストクイズ25です。とあるネットユーザーの投稿を機に「ガン」の研究団体などへの寄付が増加しています。ネットユーザーの「なかやま」さんは、現役の大学生でありながら希少がんの一つである類上皮肉腫(るいじょうひにくしゅ)により先月(2025年10月)12日に亡くなり、翌日の13日に「なかやま」さんの友人がその死をSNSに報告したのですが、なんと翌日の14日、そのSNSアカウントにネットスラングである「グエー死んだンゴ」というフレーズが投稿されました。これは「なかやま」さんが生前に予約投稿をしていたもので、その健気なユーモアが人々の耳目を集め、結果として「ガン」に関する寄付金の増加につながりました。たとえば「なかやま」さんが入院していた北海道がんセンターは前年の寄付が0件だったにもかかわらず、「なかやま」さんの投稿をきっかけに1000件、400万円を超える寄付がありました。若くして亡くなった「なかやま」さんの遺志が今後の「ガン」研究へとつながり、患者を救っていくかもしれません。難病の研究はどうしても発展が遅くなりやすいですが、少しでも多くの患者を救えるよう、医学者たちのみならず、多くの人々の力で未来を切り開きたいところです。

さて今回のフォレストクイズは、「なかやま」さんと同じく、若くして亡くなった文豪について出題します。

Q.生活苦の中で執筆を続け、肺結核のため24歳で亡くなった、『大つごもり』『にごりえ』『たけくらべ』などの作品を残し、「日本最初の女性職業作家」ともされる小説家は誰?

 

 

~~~答えは下にスクロール~~~

A.樋口一葉(ひぐち・いちよう)

今日・11月23日は樋口一葉(1872-1896)の命日です。津田梅子の前の五千円札の肖像画となっていた人物としても有名ですね。樋口は10代後半の頃に兄と父が他界、借金を抱えた家の戸主となり一家を支えなければならない身となります。この借金を返すために樋口は職業作家の道を志すようになります。1894年12月に『大つごもり』を発表すると、『十三夜』『にごりえ』『たけくらべ』といった作品を次々に発表(この期間は「奇跡の14か月」とも称されます)。その名が徐々に知れ渡っていきます。ところがその矢先、樋口は肺結核が手の施しようのないほどにまで進行して亡くなってしまいます。決して暮らし向きが良くなったとは言えない中、身を削っての作家生活がたたった結果でした。これほどの才覚がもっと長期間にわたり発揮されていたとしたら、もし彼女の生活がもう少し楽になっていたら、と想像せずにはいられません。

さて、今日は勤労感謝の日でした。フォレスト生の皆さんは「働いている人」への感謝の気持ちをどれほど持てているでしょうか。身の周りには多くの「働いている人」がいて、その人たちの頑張りによって一人一人の生活が成り立っています(ただし、「働いていない」ことがすなわち「罪あること」というわけではない、ということも忘れてはなりません)。今は自分にだけ意識が向いてしまうような時期かもしれませんが、今後は必ず、その気持ちを忘れずに過ごしてほしいです。「感謝」を胸に頑張れフォレスト生!

メディカルフォレスト 上山

 

出典

樋口一葉 コトバンク https://kotobank.jp/word/%E6%A8%8B%E5%8F%A3%E4%B8%80%E8%91%89-14865

 

「なかやま」さんとガン研究の寄付 https://www.asahi.com/articles/ASTCB25N7TCBULLI009M.html?msockid=3481fe5aaa536e9133e9edb6ab2b6f60